テーブルの上には、何やらいろいろと調味料が並んでいる。マヨネーズ、ソース、七味唐辛子、カレー粉、青のり−。「しょうゆ以外の味付けも自由に楽しんで」と山嵜さん。ぬれ煎餅の新しいスタイルを発見できた。
8年前にぬれ煎餅に救われた同社は、東日本大震災後の観光客減少などで、またしても存続の危機にさらされている。こうした中、直売店の敷地内には「新工場」が9月上旬にも完成する。生産ラインの増設で年間5千万円の増収を見込む。経営再建の切り札だ。
新工場の稼働に向けて、山崎さんは「これからも1枚1枚、丁寧に作っていくという基本姿勢は変わらない。工場見学もできるようにして、お客さまと接する機会を増やしたい」と話している。(城之内和義)
copyright (c) 2014 Sankei Digital All rights reserved.