土石流時速40キロほどの速さか8月24日 18時48分
広島市の豪雨による土砂災害で、専門家のグループが、土石流が起きた現場を詳しく調査した結果、場所によっては、土石流は時速40キロほどの速さに達していたとみられることが分かりました。
専門家は、短時間に猛烈な雨が降り続き、土砂に大量の水が含まれたことが被害の拡大につながったとみて、さらに詳しい分析を進めることにしています。
土砂災害に詳しい東京農工大学大学院の石川芳治教授や広島大学大学院の海堀正博教授ら砂防学会の専門家のグループは、24日、広島市安佐北区の土石流が起きた現場の調査を行いました。
このうち、三入南地区の土石流が起きた現場で、崩壊が始まったとみられる山の上部を調べたところ、山肌に大量の雨水が噴き出した跡とみられる穴が複数見つかったということです。
また、山の斜面は斜度が20度から40度ほどと比較的急で、斜面に残った痕跡から、土石流が3メートルほどの高さに達していた場所も見つかったということです。専門家によりますと、調査の結果、短時間に猛烈な雨が降り続いて土砂に大量の水が含まれ、土石流は、場所によって時速40キロほどの速さに達したとみられるということです。
また、土砂が流れ込んだ住宅地の範囲や、堆積している土砂の高さなどから、およそ3000立方メートルの大量の土砂が住宅地に流れ込んだと試算しました。
調査を行った砂防学会会長で東京農工大学大学院の石川教授は「短時間に猛烈な雨が降り続いたことで、土石流は非常に速い速度で住宅地に流れ込んだとみられ、今後、さらに詳しい分析が必要だ」と話しています。
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