J1:バナナ差別行為 横浜マの嘉悦社長が謝罪

毎日新聞 2014年08月24日 20時42分

 23日のサッカーJ1の横浜マ−川崎戦で、横浜マの10代後半の男性サポーターがピッチに向かってバナナを振る人種差別的行為をした問題で、横浜マの嘉悦朗(かえつ・あきら)社長は24日、川崎の武田信平社長に電話で経緯を説明し、謝罪した。両クラブはこの日、予定通りに川崎市内で練習試合を行い対戦したが、横浜マはホームページを通じてサポーターに観戦自粛を求める異例の事態となった。

 川崎の選手は試合中はバナナが振られたことに気づかず、帰りのバスで動画を見て知ったという。チーム関係者によると、バナナを振られたとみられるブラジル出身のレナトは「日本が好きだから長年プレーしているのに、残念で悲しい」と話したという。庄子春男強化本部長は24日朝にブラジル人3選手と面談した際、ある選手が「マリノス(横浜マ)にもブラジル人選手がいるにもかかわらずこういうことがあるのは非常に寂しい。クラブは重い問題として受け止めてほしい」と訴えたと明かした。

 大久保は欧州でプレーしていた時に人種差別的な言動を受けた経験に触れながら、「重い処分が必要でしょう。その人(サポーター)だけの処分で終わらせるのは良くない」と断罪。また、約2週間前に人種差別の講習を受けたことから「サポーターも受けた方がいい」と言い放った。

 一方、横浜マのブラジル出身のファビオは「相手であろうと、同じサッカー仲間。嫌な気持ちになるし残念。二度と繰り返さないようにしてほしい」と望んだ。【福田智沙】

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