少し遅くなりましたが、ホーストラストで余生を送っていたタイキブリザードが死亡したとの報せを聞いてこのエントリを書きます。

 タイキブリザードはいろいろと思い出深い馬ですが、いちばん印象的なのはデビュー戦です。私が放馬止めのバイトを(馬術部員としてではなく、個人で)していた大学5年の2月、確か雪で振替となった月曜に行われた新馬戦でした。ゲート裏で待っていると、1頭だけ馬っぷりのズ抜けた馬がやってきました。普通はダート1400mのゲートが開くとスタート後ろ要員の小屋に戻るのですが、いまの馬を確かめたくなって、検量に戻るバスに乗りました。
 確定待ちで厩務員さんに曳かれているタイキブリザードを見に来ていたのは私だけではなく、そこには後に競馬学校の校長となるIさんも。当時東京の業務課長だったIさん(日大馬術部OB)は誘導馬のスカウトなどもなさっていたのですが、そのIさんと「これは種牡馬になる馬だから誘導にはスカウトできないでしょ~」なんて話をしたのを覚えています。

 社会人になってからは馬券でたびたび助けてもらい、はじめてラジオの電話出演の仕事を貰ったニッポン放送の番組(まだ駅員時代)でも最終回に馬連を当てさせてもらったものでした。

 ホーストラストでも一度見せてもらいましたが、競走馬時代の威風堂々としたイメージとは一転、馬体も小ぢんまり見えて、好好爺という感じでしたね。

 タイキブリザードに安らかな余生を送らせてくれたホーストラストの皆さんに感謝するとともに、彼の一生が幸せなものであったことを祈ります。