iMessageが迷惑メールの温床となっているらしい
携帯電話キャリアでさえも規制できない…。
iPhoneやiPadユーザであれば、携帯電話会社の違いなど気にせず、無料でリアルタイムにメッセージのやり取りができて便利な「iMessage」。でも、北米ではスパム(迷惑メール)の問題が深刻化しているようですよ。
モバイル機器のみならず、MacでもiMessageを簡単利用できるのは便利な反面、そこが落とし穴なようです。どうやら、大量のスパム送信者がAppleスクリプトを4行記述するだけで、送信先の電話番号やメッセージの開封状況まで確認しながら、着実に迷惑メールを送りつけられる特徴を備えてしまっていると、セキュリティ対策企業のCloudmarkのTom Landesman氏は指摘。全米の携帯電話向けスパムの3割はiMessageで送信されているとのデータまで発表されています。
iMessageを使われるとSMSの送受信でユーザに課金できなくなってしまうため、携帯電話キャリア泣かせのサーヴィスとも評されてきました。でも、それゆえに各社の迷惑メール対策でも及ばず、もはやアップル側で何らかの断固たる措置が講じられない限り、このスパム問題は野放しとの懸念まであるようですね。ニューヨーク、ロサンゼルス、サンディエゴ、マイアミなど、米国内の一部の都市では、とりわけiMessageをターゲットとする迷惑メール問題が悪化の一途をたどっているとの警告まで出されています。
便利なプラットフォームとして、iPhoneユーザの多い日本国内でも利用の加速が期待されるiMessageですけど、こんな形で弊害が出てしまわないことを望みたいものですよね。
source: Wired
Pranav Dixit - Gizmodo US[原文]
(湯木進悟)
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