滋賀県野洲市のスーパー「アル・プラザ野洲」内にあるゲームセンターに、市内の中学校の男子生徒らが店内のゲーム機を蹴りつけたなどと書かれた警告文と、少年たちの後ろ姿の写真が掲示されていたことが22日までに明らかになった。警告文と写真を撮影した画像がインターネット上に投稿され、拡散している。市教育委員会は21日、市役所で経緯を説明したゲームセンター運営会社「ユーイング」(滋賀・彦根市)の幹部に抗議した。掲示されていた警告文と写真は既に撤去されている。

 警告文の文面は「店内の機械を蹴りつけ、警報を鳴らした少年たちへ」と題し、中学校の実名を挙げて「機械が一時的に停止し、機会損失、及び一部部品の交換による費用が掛かりました。すでに警察に届けを出してある」などと記していた。

 さらに「髪を汚い色に染めて虚勢を張って、1人じゃ何もできないから群れを作って、アホ面で公衆の面前に出てきてギャーギャーうるさい鳴き声を上げて」と、過激な文言で非難。「誠心誠意謝罪をしに来なさい。ふざけた頭はしっかりと丸坊主にしてくるように」と直接謝罪も要求している。

 ユーイングによると、8月4日午後4時頃、少年がゲーム機を蹴るなどの行為があり警察に通報したが、警察官2人が駆けつけたときには、既に蹴ったとみられる少年たちは立ち去った後だったという。ただ、ゲーム機に損傷はなく、修理費も発生しなかった。このため警察への被害届も出していない。

 市教委によると、インターネット上の書き込みを同職員が17日に発見して発覚。20日、ユーイングに電話で抗議し、21日、同社から口頭で事情説明を受けたという。市教委は「ゲーム機が損傷して被害が出たとか、警察に届けたとか事実無根のことを書いている。迷惑行為があったとしても、もう少しやり方があるのでは。ウソを書き連ねて写真まで付けるのはやり過ぎ。結果的にネットに上がってしまい、もう(拡散を)止めることができない」と厳しく批判した。

 ユーイングによると、当時、ゲームセンターはアルバイト店員5、6人で運営されており、社員はいなかったという。ユーイングは「張り紙に不適切な部分があった。会社は掲示を指示していないが、誰がどのような形で抗議文を掲示したかは調査中。来週にも調査結果を公表したい」としている。

 また、インターネット上に画像が拡散した点については「責任を感じている」としている。