大手予備校の代々木ゼミナール(学校法人・高宮学園)が、17都道府県で展開する29の校舎のうち7割にあたる約20校舎を来春にも閉鎖する方針を固めた。閉鎖する校舎では来春以降の生徒を募集しない。少子化による受験生の減少や競争の激化で、かつての「3大予備校」の一角が大規模なリストラを迫られた。

 代ゼミ関係者への取材でわかった。関係者によると、20日に法人の各部署で高宮英郎理事長名で方針が伝えられたという。

 閉鎖対象は仙台、大宮、横浜、京都、神戸、小倉、熊本など。東京の本部校、札幌、新潟、名古屋、大阪南、福岡の各校と芸術大受験専門の造形学校(東京)は残す。代ゼミ広報企画部は「校舎の集約は決定事項だ」と説明している。

 代ゼミは1957年に創立され、2008年には本部がある東京・代々木に26階建ての「代ゼミタワー」を建設。09~10年に中学受験などで実績のあるSAPIXの小学部と中学部をグループ化した。