シリア内戦:死者19万人超 国連推定
毎日新聞 2014年08月22日 21時16分
【カイロ秋山信一】国連のピレイ人権高等弁務官は22日、2011年3月以降のシリア内戦の死者が少なくとも19万1369人に上ったとの分析結果を発表した。女性1万7795人、18歳以下の子供8803人が含まれているが、実際の死者はさらに多いと推定される。シリア全土でアサド政権、反体制派、イスラム過激派、クルド人勢力が入り乱れた戦闘が続いている。
国連は、アサド政権や反体制派など5組織の情報を集約。地域別では▽首都ダマスカス郊外3万9393人▽北部アレッポ県3万1932人▽中部ホムス県2万8186人▽北部イドリブ県2万40人−−が目立つ。氏名や死亡場所などが不明確な死者5万1953人は含まれておらず、実際の死者はさらに多いとみられる。
内戦前のシリアの人口は約2000万人で、100人に1人が死亡した計算になる。国外に避難した難民は約300万人、国内避難民も約640万人に上るとみられる。