エルサレム=山尾有紀恵
2014年8月23日00時58分
パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスは22日早朝、イスラエルに情報を提供したとして、パレスチナ人11人をガザの警察本部で処刑した。同日午後、ガザ市内のモスク近くでも、7人が銃で公開処刑された。
イスラエル軍は21日、ガザ南部を空爆し、ハマスの作戦を主導していた軍事部門の司令官ら3人を殺害。19日にも軍事部門トップのムハンマド・デイフ氏の暗殺作戦があり、同氏の妻子らが死亡していた。ハマスの最高機密である幹部の居場所に関する情報が漏洩(ろうえい)した形で、密告者の処刑で内部の引き締めをはかる狙いがあるとみられる。
イスラエル軍は22日未明にかけてもガザへの空爆を続け、ガザの保健省によると少なくとも4人が死亡した。一方、イスラエル軍によると、ガザからの迫撃砲攻撃でイスラエルの4歳の子供が死亡した。22日午後にはテルアビブに着弾し、ハマスが攻撃を認めた。ハマスが警告していたベングリオン国際空港への攻撃は起きていない。
一方、停戦に向けた努力も続く。パレスチナ自治政府のアッバス議長は22日、訪問先のカタールからエジプトへ移動。23日にシーシ大統領と会談し、停戦交渉の再開について協議する。(エルサレム=山尾有紀恵)
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朝日新聞国際報道部
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