冤罪訴え獄中6年、死刑判決の男性が無罪に 中国

2014年08月22日 21:13 発信地:北京/中国

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×中国・北京(Beijing)で、人民大会堂(Great Hall of the People)前にはためく中国国旗(2012年11月13日撮影、資料写真)。(c)AFP/Mark RALSTON
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【8月22日 AFP】中国福建(Fujian)省の高級人民法院(高裁)は22日、近所の子ども2人を殺害したとして6年前に死刑を宣告されていた男性に無罪を言い渡した。

 屋台を営んでいた念斌(Nian Bin)元死刑囚(38)は、近隣に住んでいた一家に殺鼠(さっそ)剤を盛り子ども2人を殺害、4人に危害を加えたとして06年に逮捕され、08年に死刑を宣告された。以来、念氏は獄中生活を送り、弁護側は証拠不十分の主張に加え、念氏の自白は警察の拷問によるものだと訴え、何度も申し立てを行っていた。

 高級人民法院は「本件で提出された証拠は、どれも適切な検証が可能だとは言えない」として死刑判決を破棄し、念氏は釈放された。

 共産党一党支配の中国の裁判制度で無罪判決が下されることは非常にまれだ。公式統計によれば、昨年1年間で判決を受けた被告のうち99.93%が有罪だった。

 中国政府は死刑執行件数を公表していないが、ある独立調査の統計によれば2012年の1年間に中国で死刑に処された人数は約3000人で、他国をすべて合計したよりも多いとしている。

 さらに中国では、死刑が執行された後に他の人物が罪を告白したり、殺害されたはずの人物が生きていたことが判明したりして、えん罪が発覚することがしばしば起きている。

 念氏の無罪判決をうけ、国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)は「無実の人を処刑してしまう危険性が示された。この危険性が強い説得力を持つ死刑反対の根拠の一つだ」との声明を発表した。(c)AFP

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