先日「新劇場版ヱヴァンゲリヲン:序」が金曜ロードショーで放映されました。
ヱヴァQで自分なりに一段落ついていたと思ってましたが、改めて見るとエヴァはいいもんです。
特撮オタク的な秘密基地っぽさが序の面白い所だと思います。
さてエヴァというと、大日本帝国の艦艇の名を模した苗字を持つキャラが多い事は有名です。
旧海軍の艦艇というと最近では「艦これ」ですが、同じ艦の名を冠したキャラ同士で見比べてみると面白いものが見えてくるかもしれません。
最近うちのブログでも艦これに対してネガティブな話題ばっかですし、気分を変えるためにも同じ艦艇の名を受け継ぐ(?)キャラ同士で並べてみました。
細かい事はいいんです。どっちもKADOKAWAですから。
・綾波型(特型II)1番艦「綾波」と「綾波レイ」
綾波レイといえば無感情系クーデレヒロインを一大記号として世に知らしめた扱いされるエヴァのヒロインの片割れ。
ストーリー的にもかなり重要な所に食い込んでいるキャラだと思います。
序を見返してみると、新劇の綾波はシンジの姉か妹みたいなイメージなのかなと思ったりしたのですが、そういった妄想が思い浮かぶのもエヴァのエヴァたる所以であるわけでして。
一方、艦これの綾波は最近改二になりましたがちょっと地味な子。
それでもソロモンで大暴れした駆逐艦ですね。
そうした戦歴が見えてくるのが艦これの面白い所。
改二になるともちもちほっぺを失うのが残念。
・綾波型(特型II)2番艦「敷波」&蒼龍型航空母艦「蒼龍」と、「惣流or式波・アスカ・ラングレー」
左から「敷波」「蒼龍」「アスカ」
アスカが旧作では「惣流」だったのが、新劇では「式波」に変わっていたのは有名な話。
その理由はいまだに不明で、もしかするとまだ考えられてない可能性もありますが両方が元ネタかと思われます。
旧作では空母(現代では潜水艦)の「そうりゅう」だったのが、新劇では駆逐艦の「しきなみ」へ。
勘繰ってしまうと「綾波型」の名に近づいた事で、綾波との確執が旧作よりは酷くなくなった事を示しているような気もします。
シンジの事は置いといても、エレベーターの件とかアヤナミレイ(仮)への態度とか見ても優しさや仲間意識みたいなものも見える気がするので。
ちなみに「飛鳥」も、特設水雷砲艦をやってたり海上自衛隊や海上保安庁に名を継ぐ艦が居るなど由来のある艦だったりします。
また「ラングレー」はアメリカの艦。
給炭艦ジュピターから、アメリカ初の空母「ラングレー」として改装され最終的には水上機母艦になった模様。
乱暴に言うならばアメリカ側の鳳翔みたいな立ち位置の空母。
アスカの母親だった「惣流・キョウコ・ツェッペリン」はドイツの空母「グラーフツェッペリン」が元ネタではないかと言われてます。
こっちは赤城の設計図を借りて作られたけれども竣工せずに未成艦。
・天城型巡洋戦艦改装空母2番艦「赤城」と、「赤木リツコ」
もう一度遊べるドン!
・重巡洋艦「摩耶」と、オペレーター「伊吹マヤ」 おまけの霧のメンタルモデル
カーニバルダヨ!
ヱヴァQで色々吹っ切れたマヤさんですが、この人は二つの艦艇の名を融合しています。
一つが高雄型重巡の「摩耶」と、もう一つが改鈴谷型重巡の「伊吹」です。
この伊吹、元は最上や鈴谷を元にした重巡洋艦だったのですがミッドウェー海戦での大敗北から空母へと改装する事が決定……したものの終戦まで間に合わなかった子。
苗字も名前も艦艇モチーフの珍しい子ですね。
・航空戦艦「日向」と、「日向マコト」
・重巡洋艦「青葉」と、「青葉シゲル」
揃いも揃って、いいツーショットです。
ネルフ職員は艦艇由来のキャラが多く、それの中心となるのが「加持(舵)」や「碇」だったりするという仕組みになってるわけですね。
・巡洋戦艦「霧島」と、「霧島マナ」
ゲーム版「鋼鉄のガールフレンド」のヒロインですね。
二次創作界隈では何気に人気のあった子でした。
ソロモン海戦での武闘派っぷりからリナ・インバース(スレイヤーズ)みたいな子。
アルペジオのキリクマさんもヒトの姿をしていた頃は武闘派系女子だったので、霧島となるとそういうイメージが強くなりそう。
ですが艦娘の霧島も脳筋みたいな所あるので、やはり霧島は気が強い子なのでしょう。
エヴァは角川絡みで派生作品など結構出ていましたが、艦艇を冠した名前で縁を担いでる子も多かったです。マナもその一つ。
他にはこんなところ。
ムサシ・リー・ストラスバーグ(鋼鉄1)→大和型戦艦「武蔵」
阿賀野カエデ・大井サツキ・最上アオイ(碇シンジ育成計画&名探偵エヴァ)→それぞれ阿賀野型軽巡「阿賀野」、球磨型軽巡「大井」、最上型重巡「最上」
剣埼キョウヤ(シークレットオブ)→潜水母艦「剣崎」=後の軽空母「祥鳳」
加賀ヒトミ(シークレットオブ)→八八艦隊三番艦戦艦改装空母「加賀」
加古ナツミ(名探偵)→古鷹型重巡「加古」
なんていうかゼロ年代の、それも序をやる前の粗製乱造ゲーに多く居るような気が……げふんげふん。
・ヴンダークルー
ヱヴァQで登場したヴンダーのクルーも、トウジの妹であるサクラちゃんを除けばみんな艦艇キャラです。
(トウジは村上龍が元ネタ)
左から高雄コウジ、北上ミドリ、長良スミレ、多摩ヒデキ。
こうしてみるとオッサンの高雄だけが重巡洋艦で、他のひよっ子キャラの3人が軽巡洋艦という括りなのも興味深い。
Qでは出番少ないですが、シンジに敵意向ける役割とはいえ彼らなりに苦労してきてると考えるとあんまり憎みきれなかったりもします。
なんとなく高雄さん、マヤさんのおじさんなんじゃないかと思いましたが気のせいです。エヴァにはよくある事。
・この記事を書いている時点では艦これ未登場艦
雲龍が登場した以上、いずれは艦これに参戦する可能性は高そう。
601航空隊を鍛えて特攻に頼らない航空戦で足掻き、終戦後も復員船として頑張ったいい子だと思ってます。
水雷戦用駆逐艦ではなく、空母の防空などに特化した「秋月型」の艦。
同じ秋月型の「涼月」と共に、大和や矢矧、雪風や初霜、霞や浜風磯風らと共に大和特攻に随伴。そして帰還した艦です。
艦としての知名度はネームシップ以上とかなんとか。
真希波・マリ・イラストリアス→「巻波」は夕雲型駆逐艦の5番艦。
巻雲は既にいますけど、巻波も夕雲型ですね。
また「イラストリアス」はイギリスの装甲空母。世界初の装甲空母です。
日本駆逐艦×海外空母のダブルネーミングは、「姫」ことアスカに近いネーミングなのもまた面白い。
Qでアスカとはなんだかんだで仲良さそうでしたが、アスカとの関連がどうなるのかもシンで気になる所です。
放り投げられるかもしれないのもエヴァです。
しかしエヴァキャラの名字が艦艇元ネタというのは聞いてましたが、ここまでするっと覚えてしまえる艦これ恐るべしです。
艦艇の名前を拝借したキャラはたまによくあるネーミングネタではあるのですが、ヒット作にはなかなか多い気がします。
こういう所で相乗効果とか発揮されるとメディアミックスという気もしますが、その辺はKADOKAWA様の采配次第という事ですな。
なんだかんだで艦これは「綾波と長門、艦としてはどっちが大きい?」という問いに応えられるオタクを大量に増やしたのが功績だと思います。
その辺の上手さがあるからなんだかんだで艦これというコンテンツ自体は嫌いになれないです。
エヴァもやはり思い出のある存在。
しかしこっちはあくまでネーミングセンスの元ネタとして、「碇シンジの物語」を応援していきたいと思ってます。
序を見返すと、やっぱりシンジ君は過酷過ぎる運命背負わされてるよなぁ……シンで彼が復帰出来るのかはやはりエヴァの呪いを受けた一人としては気になりますね。