対馬丸:引率の元教諭、全生徒13人犠牲に今も自責の念 

毎日新聞 2014年08月22日 21時23分(最終更新 08月22日 22時16分)

慰霊祭を終え、犠牲になった児童の写真が展示されている対馬丸記念館で当時の様子を語る糸数裕子さん=那覇市で2014年8月22日午後1時9分、和田大典撮影
慰霊祭を終え、犠牲になった児童の写真が展示されている対馬丸記念館で当時の様子を語る糸数裕子さん=那覇市で2014年8月22日午後1時9分、和田大典撮影

 33回忌が終わるまで、人前で自身の体験を語ることはなかった。今では「生き残った自分が話をしておかないと」と語り部活動を続けているが、「自分だけが生き残ってしまった」との思いは消えることがない。

 あの悲劇から70年。今、政府の集団的自衛権の行使容認などの動きを危惧している。「戦争というのは知らず知らずのうちに近づいてくる。戦争なんて大きな罪悪よ。子供たちから一瞬で夢を奪っていくんだから」。70年目の慰霊祭を終え、その目は少し潤んでいた。【佐藤敬一】

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