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2014-08-21

姉歯物件とかなんとかの偽装問題について。

 なんか、ネット上で長谷川豊*1と、山本一郎*2が、姉歯建築士耐震偽装問題を巡ってやりとりしてます。

 

一連の流れ(ご存じの方は飛ばして大丈夫)

 

長谷川「姉歯建築士の耐震偽装問題で、豪邸があるだの妻が豪遊してるだのと報じられ、奧さんはとうとう自殺なさったが、豪遊の事実はなく、そもそも、
 当時“震度5か6でパターンと倒れる”
 と報道された姉歯元1級建築士が設計したマンションは果たしてどうなっているのか?!答えは…

 ビクともしていなかった。

 このようなデマ報道は、ボクがクビになった一連のデマ報道に通じるものだ!」

(「姉歯物件報道の真実」http://blog.livedoor.jp/hasegawa_yutaka/archives/39712789.html

 ↓

山本「姉歯物件は耐震補強工事入ったから倒れなかっただけだろ。補強工事をしなかった姉歯物件については内部配管の断絶が発生しているものも2件あったんですよね」

(「姉歯物件は大震災でビクともしていなかった」と長谷川豊が言ってんだけどさ

http://kirik.tea-nifty.com/diary/2014/08/post-44b9.html

 ↓

長谷川「完ぺきに耐震強度を満たしてはいない(数値上は6割か7割程度はある)…
 でも、住民たち達も立ち退きたくはないし、そもそも補強工事も金がかかるし…
 そういう物件の中に、現在も、「補強工事は行われていないものの震災時にビクともしなかった物件」があります。間違いなくあります」

(「やまもといちろうさんの記事について」http://blog.livedoor.jp/hasegawa_yutaka/archives/39758210.html

 

 ……とりあえずここまで。

(なお、かなり偏見に満ちた要約ですのでぜひ元記事をあたって頂きたく)

 

コメントしました。

 

 で、私、「やまもといちろうさんの記事について」にコメントしました。

 姉歯建築士の関わった物件で、補強工事等が済んでおらず、耐震性が不十分と見なされるもの…。

「数値上は6割か7割程度」

 ということは、国交省資料を見るに、候補は

http://www.mlit.go.jp/kozogiso/list.pdf(H26 3月現在)

 

アルカンシェル和田町」か「セントレジアス鶴見」のいずれかでしょうか。

 

 2棟しかないとなると、長谷川氏が「倒れなかった」と言ってるマンションと山本氏が「配管が破断してる」と言ってるマンションって、同じ物件である可能性が…。

 

 H18の時点でいずれも改修を検討中だったわけですが。

 http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha06/07/071206/02.pdf

 

 いずれにしても、立地的には震度5程度だったと思われますし、数値としては「震度5で倒れる」と言われていた物件ではないような。

 

 姉歯建築士に関するプライベートなバッシングが問題だったのはわかりますが、耐震偽装問題がデマだった、というのはやはり勇み足に過ぎるのではないでしょうか。

 国交省の資料を見るに、「6、7割程度」なら、そもそも震度5では倒れない、らしいのですよね。

(私は建築工学ってさっぱりなのですが、上記の資料に

「Qu/Qunの最小値(おおむね0.5未満の場合は震度5強で倒壊の恐れがある)」

 って書いてあるので)

 

 騒動の初期においては、0.3切ってるとかかなり危険な感じのがあったらしいのですが、それはもう取り壊したり補強したりされているらしく。

http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha05/07/071121/01.pdf

(これ、やまもと氏のブログにもリンクがあるんですが、最後の「f」が抜けてるので404になってますね)

 

 してみると、

「震度5で倒れると言われていたビルが今でも補強などされないまま現存し、それが震災でビクともしなかった」

 という長谷川氏の主張は事実ではないのではないか。

 

 まあ、長谷川氏によると

 風評被害などを勘案されて、実際に発表されていない物件をはじめ、耐震強度は不足しているものもやや不足しているものも、全然足りていないものも含めると、都内だけで数十棟ほどあります。

 だそうで、政府によって存在が隠蔽されている震度5で倒れる物件があるのかも知れませんが(でもそれ、公表されてないならワイドショーでも取り上げられてませんよね……?)。

 

 で、コメントしたのですが、

「コメントは管理者の承認の後公開されます」

 だそうで、今のところ公開されていません。

 

 私が投稿した後も、公開されるコメントは増え続けている(というか記事も増えている)ので、チェックされていないというより、チェックした上で公開しない判断みたいです。

(それでここに書いてるわけです)

 

 で、その後

 

山本「ほんとにそんな違法物件があるならリスト出してみろよ。住民に話聞いて“びくともしませんでした”で終わりとか取材とは言わないだろ。あ、俺今度フジテレビに出るからみんな見てね!」

(「長谷川豊さんの与太記事について」http://kirik.tea-nifty.com/diary/2014/08/post-f716.html

 ↓

長谷川「正確にあと何棟あるかは分からないですが、でも僕の知る限り、2棟の耐震強度を満たしてない物件はあります。確かにあります。
 ぼくが言いたいのは、日本の耐震基準はキツすぎるってことで……(むにゃむにゃ)」

(「やまもとさんのご質問に対する返事」http://blog.livedoor.jp/hasegawa_yutaka/archives/39758210.html

 

 おい。

 

 おい。

「ボクの知る限り2件ある」って、それ俺がコメント欄に書いた話じゃん。

 

 っていうか、そもそも山本氏の最初の記事で

「補強工事をしなかった姉歯物件については内部配管の断絶が発生しているものも2件」

 って言われてるじゃん。

 

 本当に何十件もある! って言うなら、

“「完全に正確に」数を知ることはできません”

 とか言ってないで、具体的に知ってる分だけでも名前出せばいいのに。

 

 ……フリージャーナリスト氏の素晴らしい取材力に言葉もありません。

 

 いや、別にコメント読んで頂けるならかまわないんですけど……。

 

 ただ、気持ち悪いなー、と思ってわざわざこうしてブログ書いてる理由なんですが、長谷川氏、山本氏について、

 

「有名なブロガーの方です。僕も大好きな方。そのやまもとさんのブログに僕の事が載っている!とメッセージを頂き、おぉ、これは光栄!と読みに行ったら…
…あれ?
……おろ…?
なんと言うか、リアクションに困るというか、どう言ったもんだろうか、と言う記事が出ておりまして…」

 と、

「ボクは山本氏のこと尊敬してるんだけどなー、尊敬してるんだけど、この記事はヒドいと思うんだよなー」

 的なスタンスで書いてます。

(記事タイトルも、山本氏の方が明らかに煽ってます)

 

 で、コメント欄見ると、

>なんか読んで じーーーんとキタ!

 

>山本一郎みたいなペテン師を尊敬してるようじゃ、長谷川さんもまだまだですね(笑)

 

>長谷川さんの対応は大人です。好感を持ちました。

>やまもといちろう 知らなかったですが、このブログから飛んでいって読んでみたら、不快な文章でした。

>しかも、わかりにくい文章だし。

>是非ともやっつけてやってください。

 

>この“上から目線”ごう慢・生意気・思い上がりの態度が気に入らない。

>やまもといちろうは、いったい自分を何様だと思っているのか?

 

>これから長谷川さんを陰ながら応援していこうと強く思いました。

 

 等々、熱く長谷川氏を応援する&山本氏を罵るコメントの渦。

 

 わあすごい。長谷川氏って人気あるんですね。

 

 ……これ、一件一件目を通した上で、長谷川氏自ら「承認」したコメントだけが表示されてるわけですよね?

 他人の口を借りた選択的罵倒というか……。*3

 そういうのって、一体どういう気持ちなんでしょうかね……。

 

 フリージャーナリストかあ……。

 報道ってなんだろう、と、ちょっと考えてしまったことでした。

 

余談。

 自分、件の事件の時は主にNHKニュース等で事件の経過を聞いていました。

 だから、国土交通省調査に入った、というような報道も聞いた記憶があります。

 

 一方で、妻が豪遊だとかなんとかいう話は、正直なところ今回長谷川氏のブログで初めて知った次第で、あまり長谷川氏の怒りを実感を持って理解できないのですよね……。

 

 いや、たぶん、ワイドショー的な報道の過熱は事実あったんだろうと思うし、それは問題だと思うのですが。

 それでも、ワイドショー的な情報は知っている一方、政府がどんな対応をしたかとかはとんと疎い「ジャーナリスト」氏、というのも、それはそれでどうなんだろう、と思ったり。

 

*1フジテレビをクビになってフリージャーナリストに転向なさった方らしいですがよく知らない。

*2:イレギュラーズアンドパートナーズ株式会社代表取締役、だそうなんですが、なんか「著名ブロガー」という肩書きで呼ばれてるのをよく見る気が。

*3:本当に「他人」がコメントを書いてるのか、というのは……さすがに下衆の勘ぐりでしょうか。

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