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 南から湿った空気が流れ込んだ影響で、広島市では20日、猛烈な雨が降った。今週末まで全国的に大気が不安定な状態が続くため、気象庁は急な大雨や突風、土砂災害への警戒を呼びかけている。

 20日未明に急速に雨雲が発達した広島市では、安佐北区に県が設置した雨量計が、午前3時50分までの1時間に130ミリの猛烈な雨を記録した。午前4時半までの3時間雨量は観測記録となる217・5ミリで、平年の8月1カ月分の雨量を上回った。この日の広島市の24時間雨量は、観測史上最多の257ミリを記録した。

 九州でも大雨となり、長崎県西海市の1時間雨量は93・5ミリ、同県佐世保市で70ミリ、佐賀市で68ミリに達した。この日の佐世保市の24時間雨量は278ミリを記録した。

 気象庁によると、日本海に停滞する前線に向けて南から湿った空気が流れ込み、本州上空には20日から零下6度前後の寒気が入り込んでいる。このため大気が不安定になり、全国的に23日ごろまで突風や急な大雨のおそれがある。雨が続いた西日本では、少しの降水量でも土砂災害の恐れがあるとして、気象庁は特に厳重な警戒を呼びかけている。