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安倍首相のゴルフに批判 広島土砂災害、報告後にプレー

(08/21 06:00)

 安倍晋三首相が20日、広島市の土砂災害の第一報を受けながら静養先の山梨県でゴルフを始め、約1時間プレーを続けたことに、批判の声が上がっている。首相官邸側は「一連の対応に問題はない」と火消しに躍起だが、野党は「政権のおごりだ」(日本維新の会若手議員)などとして安倍政権の危機対応を追及する構えだ。

 広島市内では未明に豪雨による土砂崩れが相次ぎ、政府には午前6時ごろ「行方不明者が多数。子供2人も生き埋めとなり、うち1人が心肺停止状態」との情報が入った。

 これを受け、首相は滞在先の山梨県の別荘から6時半に被害状況の把握などを関係省庁に指示。一方で、7時20分すぎに別荘を出て、8時ごろから森喜朗元首相や茂木敏充経済産業相らとゴルフを開始。9時前に切り上げ、官邸に向かった。

 政府高官は「6時30分に指示を出した後に被害が拡大した」として、首相の対応に問題はないと釈明した。

 ただ、関係者によると、首相のゴルフ続行を問題視する指摘を周囲から聞いた菅義偉官房長官が8時半ごろ、首相側に電話し、中断するよう求めたという。

 首相のゴルフをめぐっては、2001年の愛媛県立宇和島水産高校の実習船えひめ丸と米原子力潜水艦との衝突事故の際、当時首相だった森氏が一報を伝えられた後もプレーを続け、批判を浴びた。

 安倍首相も今年4月、熊本県で鳥インフルエンザが発生したとの報告を受けたが、「国民に無用な不安を与えないため」としてゴルフを続行、野党から批判された。

 首相は今月9日夜から夏休みに入ったが、全国各地で豪雨被害が発生、シリアでの邦人拘束事件も起き、政府の危機対応に関心が集まっていた。

 今回の首相の対応について、野党は国会での閉会中審査を要求し、追及する姿勢を見せている。<どうしん電子版に全文掲載>

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