Evernoteのノートをカード感覚で扱える「Memogram」
以前のエントリーで、Evernoteと情報カードは似ているけど違う、といったことを書きました。
発想作業における、ノート単位の細かい操作ができない点が最大のネックです。
で、そのネックを補強するiPadアプリを紹介します。
Memogram
カテゴリ: ビジネス, 仕事効率化
概要
以下は公式サイトより。
MemogramはVisualThinking(視覚的思考)を行うためのEvernoteクライアントのiPadアプリケーションです。
ポストイットにアイディアを書き、机や壁にはりつけて見渡し、好きなように並べ替えてブレーストーミングを行うように、Memogramはアイディアをカードに書き込み一覧表示します。カードを自由に並べ替えたり、カテゴライズを行いながらアイディアをまとめることができます。
実際に使ってみると、こんな感じになります。
アプリ起動後、ログインすると全てのノートブックとノートが表示されます。Memogram上では、シート(ノートブック)・カード(ノート)という名称になります。
画像を含むノートでも、すべて同一のサイズで表示。規格化ですね。シート名をタップすると、拡大表示になります。
ここではカード(ノート)の移動が可能。これがEvernote上では実現できません。
↑↓左上の二つのカードが入れ替わっている。
もちろん、既存のノートの編集や新規カード(ノート)の追加もMemogram上で行えます(Evernoteにも保存されます)。
で、上に「未分類」というシートがあるので、そこにカードを移動させていくことも可能。どんどん放り込めます。
こうしてMemogram上で移動したら、当然のようにEvernote上でも移動されています。
擬似的ではありますが、Evernoteのノートを使ったKJ法っぽいことも可能、というツールです。
ややひっかかる点
個人的にMemogramの方向性は大好きです。こういう感触のアプリが欲しかったことは間違いありません。
でも、若干使いにくいところもあります。
第一に、全てのノートブックとノートが読み込まれてしまう点。私のEvernoteは5万ノート以上もあるので、さすがに読み込みに時間がかかります。そうでなくても、発想に必要ないノート(たとえば請求書のスキャンとか)などもあるでしょう。読み込むノートブックの選択ができれば、使いやすさはあがるかな、という印象を受けました。
第二に、未分類の位置。私のアイデアノートブックには、3000以上のアイデアが放り込んであるのですが、そのおかげで下の方にあるカードを未分類まで持っていくのがわりと煩わしいです。
あと、放り込みたい未分類は複数確保したいところ。たとえば、「このアイデアは第一章に、このアイデアは第二章に」といった振り分けが、現状では簡単ではありません。この辺りはUI次第でなんとかなりそうな雰囲気もあります。
最後に、これはかなり個人的に気になるところなのですが、「未分類」というノートブックが自動的に作成されてしまう点。もちろん、必要なことは理解できます。でも、使いもしない未分類が大量に__スタックごとに一つ生成されました__できてしまうのは、若干イヤンな感じがします。それでなくともノートブックの数が多いので。
シートにカードが放り込まれたら初めて実体化する、みたいな運用だとわりと助かるのですが。
さいごに
みたいなことを書きましたが、わりと期待しているツールです。上記の問題を解決するために、このアプリを使うためだけに新規のEvernoteアカウントを作ろうかと考えたぐらいです。
アップデートを含めて、もう少し見守りたいと思います。