ランニングやウォーキング、自転車などをサポートするフィットネスサービス RunKeeper が、ユーザーのモチベーション向上のため景品や割引クーポンなどを提供すると発表しました。達成した記録に応じて、スマートウォッチの Pebble などがもらえます。

RunKeeper はリストバンドなど、専用のウェアラブルデバイスを必要としないフィットネス系アプリ / サービス。とりあえずスマートフォンさえあれば、内蔵の GPS や加速度計を使ってランニングやウォーキング、自転車などで移動距離やカロリー消費などを測定できます。

Fitbit や Garmin といった他社製デバイスとも連携でき、使った場合はより詳細なデータの収集も可能です。また iPhone 5s ではM7 コプロセッサーを使ったバックグラウンドトラッキング機能で、自動的にアクティビティを記録することもできます。


フィットネス/ワークアウト系アプリにとって、ユーザーのモチベーション維持は重要な課題です。RunKeeper も、自動的にワークアウトサイト RunKeeper と同期し、活動記録を仲間と共有したり互いに励まし合うなど、コミュニケーションによってやる気を出させる仕組みがあります。数日間ワークアウトをしなかった場合などは、自動的に「ワークアウトを始めましょう!」などとアプリが促してきたりします。

しかし、こうした機能は他のワークアウト系サイトやアプリも備えており、大きな違いはありません。一旦サボり癖がついてしまえば、なかなか重い腰が上がらなくなる人もいそうです。そこで、RunKeeper は新たなモチベーション維持の仕組みとして、ワークアウトで何らかの記録を達成したユーザーに割引クーポンや景品を提供する方針を打ち出しました。

クーポンや景品を提供するのは広告ベンチャー企業のKiip。Kiipが扱うのはリワード広告やアチーブメント広告と呼ばれるもので、情報ではなく商品そのものや割引クーポンなど、現実世界の「景品」を貰えるのが普通の広告との大きな違い。ユーザーが今考えていることに近い商品をその場で提供することで、広告主はユーザーからの好感度を効果的に高めることができるというメリットがあります。また、通常の広告のクリック率が1%に満たないのに対し、リワード広告は10%台後半のレスポンスが得られるとも言われます。
 
 
詳細はまだ発表されていませんが、RunKeeper で何らかのマイルストーンを達成した場合、ときどき Kiip からの「景品」画面が表示される模様です。たとえばランニングの平均ペースが過去最高だった場合、スポーツ飲料や制汗スプレーなどがもらえる画面が表示されるなど。

達成した記録の難易度にも応じて景品のランクが変わるようで、運が良ければ Pebble も貰えるとのこと。これならサボりがちなユーザーでもやる気が出そうです。Pebble は今年3月、RunKeeper アプリとの連携が可能となっています。

Kiip は2013年に日本にも進出しており、すでに Yahoo JAPAN アプリなどへの組み込み実績もあります。国内の RunKeeper ユーザーも近いうち、自己ベスト更新のトロフィー画面とともになにかいいものが貰えるようになるかもしれません。

なお、RunKeeper アプリには有料会員向けの「広告を表示しない」設定がありますが、これを有効とした場合 Kiip のリワード広告も表示されなくなるのかどうかが気になるところです。
ランナーアプリRunKeeper、目標達成で本物のごほうびを提供へ。Kiipと提携

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