【フランクフルト=加藤貴行】欧州家電最大手のエレクトロラックス(スウェーデン)は14日、米ゼネラル・エレクトリック(GE)の家電事業の買収交渉をしていると発表した。成立すれば中国の海爾集団(ハイアール)に次ぐ業界2位に浮上する見通し。北米事業を強化し、収益が伸び悩む欧州事業を補完する狙い。ただGEは複数企業との交渉が報じられ、合意に至るかは不透明だ。
エレクトロラックスの2013年12月期の売上高は1092億クローナ(約1兆6400億円)で、このうち北米は約3割と欧州に次ぐ規模だった。GEの家電事業(照明含む)は83億ドル(約8500億円)。買収を成功させれば、米家電最大手のワールプール(13年12月期、188億ドル)を上回る。
エレクトロラックスは同日、GEとの買収交渉を認めたうえで詳細には触れず、「合意に達しておらず、合意する保証もない」と付け加えた。米メディアは、韓国のLG電子やサムスン電子などもGEの家電事業の買収を検討していると報じている。
GEは社会インフラ関連に事業の軸足を移しており、アジア勢との競争が激しい消費者向けビジネスの比重を減らす方針を打ち出している。
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