高度経済成長期に普及した「白ガス管」の交換を都市ガス業界が急いでいる。今も全国324万カ所で使われているものの、老朽化で腐食が進み、事故につながる可能性があるからだ。政府も補助金で支援するが、交換の必要性を知らない学校や病院も多く、難航している。

 昨年9月5日未明、川崎市中原区の4階建てビルから突然、爆発音が鳴り響いた。ビルは全焼し、1人が死亡、8人が重軽傷を負った。腐食した白ガス管からガスが漏れ、引火したのが原因とみられている。

 2011年1月には、佐賀県唐津市の焼き肉店で爆発が起き、店主が顔を負傷した。この事故も白ガス管が腐食して漏れたガスに湯沸かし器の火が引火したことが原因とされる。