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 福島第一原発事故を調査した政府事故調査・検証委員会が吉田昌郎元所長(故人)を聴取した記録(吉田調書)について、原発周辺の当時の13市町村長と福島県知事に公開すべきかを聞いたところ、取材に応じた11人中8人が公開を求めた。

 朝日新聞は、原発から20キロ圏内の警戒区域や、20キロ圏外で放射線量が年20ミリシーベルト超の計画的避難区域などの指定を受けた市町村長13人と、福島県の佐藤雄平知事を取材した。政府事故調の委員を務めた川俣町の古川道郎町長と、広野町の山田基星前町長は取材に応じず、富岡町の遠藤勝也前町長は取材依頼中の7月に亡くなった。

 福島第一原発のある双葉、大熊両町のほか、浪江町、南相馬市、楢葉町、川内村、葛尾村、いわき市の8首長(当時)は吉田調書の公開を求めた。佐藤知事と田村市長、飯舘村長は判断を保留した。