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事件
【正論】朝日に「体質改善」は望めるのか 防衛大学校名誉教授・佐瀬昌盛
≪長々と頬被り、往生際悪い≫
「清水の舞台から飛び降りる」という言葉がある。朝日新聞は8月5、6の両日、大特集「慰安婦問題を考える」でそれをやったつもりらしい。が、往生際の悪さばかりが目立つ。飛び降りるなら飛び降りるで潔くあるべきだが、朝日は初期報道段階についてはできれば他紙も道連れにできまいかと計算したらしい。が、これは誤算で、他紙は冷淡そのものである。
得てして物事の発端は真相の曖昧なことが多い。速報性重視の新聞にとり辛いところだ。で、ある見込みの下、初報がつくられる。見込みが違ったときどうするか。頬被(かむ)りし続けるのも一法、初期見通しの誤りを認めるのも一法。朝日は30年余の間、前者を取った。初めは面子(めんつ)からだったろう。結果、精神的息詰まりに陥った。
そこで今回、妙なコーヒー濾過(ろか)法に走った。濾過紙から抽出する成分は吉田清治の慰安婦強制連行説だけにして、女子挺身隊と慰安婦の混同さえも単なる「誤用」としてケリを付けたいらしい。ただ世の中、都合良く特定成分だけ抽出してくれるこし紙なぞない。
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