「働く」は、一人ひとりオリジナルだ。学生時分からフリー編集者として活動してきて、そのことを実感してきた。ところがこの春に臨んだ新卒一括採用では、その感覚が通用しなかった。筆記テストや面接を何回やっても、じぶんを見てもらえている気がしなかったのだ。
そんな想いからはじまった本連載では、これまでじぶんなりの「働く」をつくっている20代に話を聞いてきた。起業家・ブロガー・音楽家と幅広い分野で、多様で新しい仕事のつくりかたを紹介してきたつもりだ。
では次に追うべきはなんだろうか。ぼくはこれまで追ってきた流れを、個々のケースではなく、もっと普遍的な切り口で伝えることができないかと考えた。そうしておもいついたのが、住む場所。じぶんだけの「働く」は、じぶんだけの「住む」と密接につながっているのではないか、という発想だった。
そんなわけで、今回のテーマは「移住」だ。話を聞いたのは、京都移住計画代表の田村篤史さん。現在30歳。京都でフリーランスとしてキャリア支援の仕事をしながら、代表を務める会社では地域振興の企画・コンサルティングもおこなっている人物だ。
元々は、東京の人材系企業で4年間ほど、転職支援業務をおこなっていたという田村さん。現在は地元京都で移住検討者へのサポートをおこない、大学等でキャリアデザインの授業の外部講師も担当している彼は、まさに「職」と「住」の関係についてうかがうのに、うってつけの方だった。
浮かび上がったキーワードは、「居職住」(イショクジュウ)のバランス感覚。あなたは、生きたい場所で働いていますか?
- 「居・職・住」のバランスを保つために、生きたい場所で働く---京都移住計画代表・田村篤史氏インタビュー (2014.08.21)
- 「メジャーデビューも就活も違うと思ったんです」 チームラボで働く学生ミュージシャンが創りだす音楽家像 (2014.07.03)
- 「ぼくは3年後死ぬので、会社に行くヒマはない!」 夢見て人はあっけなく死ぬ イケダハヤト×小川未来【後編】 (2014.05.30)
- 「就職、ほんとうに残念です」 会社に入るなんてマジでつまらない! イケダハヤト×小川未来【前編】 (2014.05.21)
- 大企業内定から起業を選択! 850万円の見積書に挑んだ就活生のストーリー (2014.04.08)
-
山崎元「ニュースの深層」安倍首相唯一の活路は「消費税率10%引き上げ」先延ばしを 今すぐ発表すること (2014.08.21)
-
伊藤博敏「ニュースの深層」光通信御曹司のタイ代理出産事件には プライバシーより重い社会的責任がある (2014.08.21)
-
ITトレンド・セレクト米国の仕事斡旋サイトが生み出す"新ワーキング・プア" (2014.08.21)
-
真壁昭夫「通貨とファイナンスで読む世界経済」中国の不動産市場から資金流出の気配 (2014.08.21)