昔なんですけど、ホームレスの方の支援団体とお仕事させてもらってたんです。
↑この記事読んで思い出したんですけど…。
ホームレスって、読んで字のごとく、家が無いわけですよ。
路上や河川敷や公園などで生きていらっしゃるんですけど、諸事情によって。
私は医者でもないですし、他人の寿命にとやかく言うつもりもないけれど、生きたくないな?って思う人も中にはいて、だからって、はい、じゃー死んでください!って言う権利もないし、だからって、むやみやたらに生きていきましょう!なんて無責任なことは言えません
生きていれば辛いこともあったり、生きていて幸せだなと思うこともあるんだけど、でもでも、じゃぁ財産も職も家も食べ物もなく明日さえも分からない絶望の中で、生きたい!って思えるのかな?って。
私なら思えない。
でも人間ってそう簡単には死ねないもので、諸事情あってホームレスの道を選んでいらっしゃる場合もあるわけで。
わたしには元ホームレスの知人がいるんですが。
親から捨てられたって言って、18歳の時に家を出て、テキ屋や土木関係の職を転々としながら生きてきたと。
出会った当初の彼は、とにかく喧嘩っぱやくて職場をすぐクビになり、その日暮らしをしていました。
ちょうど無職で、一緒に職探しをしてくれや!って頼まれた気がする。
一緒にハローワークに行ったのだけど、なかなか見つからなくて。
その現状に彼はイライラし、酒とタバコの頻度が激しくなりいっつも怒鳴っていた。
ある日、警察から私の携帯に電話がきた。
何かあったのかと思って心配して警察に行ったら彼は笑いながら、
「牛乳とパンぱくったら、サツに捕まっちったー」
って言った。
は?
ヘラヘラしてんじゃねーよ!
てめぇ、何考えてんじゃボケ!!!!
万引きしといて、笑ってんじゃねーわ。
と警察署で、机をバンバン叩きながら怒鳴りちらした。
彼は泣いた。
泣いて許されるとでも思ってんの?とまた私は怒鳴り散らした。
警察の方が、彼も反省してるようだし、そんなに怒らないで、まぁまぁとなだめすかしてきやがった。
万引きは立派な犯罪であり、警察がそんな甘くてどうすんだ!と怒鳴り散らした。
怒りながら警察署を後にし帰り道、彼と話をした。
所持金は2000円もあり、堂々と牛乳とパンを持ってお店を出てきたそうだ。
しかも警察署の横の大型スーパーで。
彼は「刑務所に入りたかった」と言った。
その頃、彼は、ホームレス支援団体が借りているアパートで共同生活をしていた。
悪いことをし、人様の税金で飯食うのか?とまた怒鳴りそうだったけど、いや、たぶん怒鳴った。
働きたくても働けない。
働いても続かない。
親に捨てられて、頼ること甘えることが出来ずに転々と何十年も生きてきて、刑務所に入りたいと言った彼の言葉はとても重かった。
生まれたくて生まれたわけじゃねーからな!って言っていた。
でも、もう少し頑張ろうかなと、泣きながら言っていた。
彼は今、働きながらアパートを借り生きている。
アパート1つ借りるのは実は大変で、契約の緩い不動産屋を探すのよ。
年のせいかタバコもやめて、食事のバランスを気にしたりしている。
この世の中には、支援団体や福祉サービスに繋がらない人の方が遥かに多いと私は思っている。
なぜなら、どこに頼ったらいいか分からないから。どこに助けを求めていいか分からないから。
でも、助けるのは、お節介なのかもしれないとも思ってる。
生き様だから、その方々の。
実態調査をし、ホームレスが社会問題として取り上げられているなら国に訴えるのも、もちろん大切だと思うのだけど、そのホームレスの方々が直面している問題は何か?
ホームレスを襲撃事件の数を把握するより、具体的に何をしたら、ホームレスの方の人数が減少するのか?を並行して考えていくべきでないの?
◯就労斡旋。◯居住整備。◯医療との連携。(精神障害者の方が多いので)
まぁでもホームレスに近寄りたくないなーと大概の人は思っているのだろう。
いつ職を失って、奈落の底に落ちホームレスになることだってあるし、明日は我が身かもしれない。と私は思いながら生きてます。
襲撃されるホームレス――聞き取り調査からみえてきた襲撃の実態 / 大西連 / 自立生活サポートセンター・もやい | SYNODOS -シノドス-
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