日本全国47都道府県「プロ野球県民性」大研究

2014年8月4日 09時00分 (2014年8月8日 07時33分 更新)
狭い日本というものの、各地の特色は千差万別。プロ野球選手にとっても、生まれ故郷は意外なほど重要だった。


夏の高校野球に熱狂し、毎日のプロ野球の結果に一喜一憂する。日本人は、世界でも稀な野球好き国民と言えるだろう。


アメリカでも連日サムライ選手たちが活躍しているが、彼らにはある共通項が存在する。


野茂英雄以来の3年連続2ケタ勝利を達成したレンジャースのダルビッシュ有。先発登板回数で野茂に次ぐ第2位のヤンキース・黒田博樹

そして、レッドソックスの絶対的守護神・上原浩治。野茂も含め、彼ら全員が大阪府の出身なのだ。


現在、右肘の治療に専念している田中将大も、大阪のベッドタウン・伊丹(いたみ)市(兵庫県)の生まれだ。


「43年間、野球で飯を食わせてもらっているのも、大阪と阪神タイガースのおかげ。あそこの野球熱は飛び抜けていますね」(ベテラン野球記者・江尻良文氏)


大阪出身の現役プロ野球選手は76名と全国最多。

ちなみに最下位は鳥取県の1名となっている。


「広島の九里亜蓮です。鳥取からプロ野球選手が誕生するのは10年ぶり。ダイエーなどで活躍した加藤伸一以来のことです」(地元マスコミ関係者)


ここまで違うか、と驚くが、"県民性博士"として有名な矢野新一・ナンバーワン戦略研究所所長は、「どんな職業にも県民性は関係しています。プロ野球選手もしかりです」と語る。


はたして、プロ野球県民性とは、いかなるものなのか?


まずは北海道から。日本ハムが札幌に移転したことで野球熱は盛り上がりつつあるが、やはり雪国。プロ選手輩出率で見ると、ワースト10位となっている。


「東北も同じです。11年から12年にかけて、甲子園で3大会連続で青森代表の光星学院が準優勝しましたが、主力の多くは大阪府出身者。なかなか地元選手は出ませんね」(高野連関係者)


とはいえ、ビッグネームが育たないわけではない。岩手県盛岡市出身の菊池雄星は、エースとして花巻東高校を2009年春のセンバツ準優勝に導いた。


「辛口で知られる堀内恒夫氏が県予選で菊池を見て、"金田正一以来の素材。バネや体の柔らかさは申し分ない"と太鼓判を押したほどでした」(前出・江尻氏)


"50年に一度の逸材"と期待されたが、プロ1年目の10年に左肩を壊し、シーズンを棒に振ってしまった。


「1年目のキャンプで菊池は、先輩投手がブルペンで投げるのを見て、"自分も投げなきゃ"と思って、無理をしてしまった。

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