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民間軍事会社を設立の湯川さん「自分は死んでもいい身」

スポーツ報知 8月19日(火)7時4分配信

 内戦中のシリア北部アレッポで、日本人男性が、過激派武装組織「イスラム国」に拘束されたとの情報があり、男性が千葉市の民間軍事会社経営・湯川遥菜(ゆかわ・はるな)さん(42)とみられることが18日、分かった。安否は不明。インターネット上には男性が武装組織から尋問を受ける映像が公開された。湯川さんが行動を共にしていた反体制武装組織「イスラム戦線」は、捕虜交換による解放を目指している。

 拘束されたとみられる湯川さんは、自身のブログなどによると、民間軍事会社「ピーエムシー」(PMC、東京都江東区)を1月に設立し、最高経営責任者を務めている。

 軍事評論家・神浦元彰氏によると、民間軍事会社は、1990年前後に南アフリカで誕生したビジネスで、国家から依頼されて軍事力を提供する。特殊部隊などを経験した高い戦闘技術を持つ軍人が退役後に所属することが多く、高い報酬を得る。動画投稿サイトには、湯川さんとみられる男性が、銃の射撃訓練をする映像がアップされている。

 ピ社の顧問で元岐阜県議の木本信男さん(70)は、湯川さんについて、「シリアに行き(現地を)体験して事業を展開しようとしていた。2〜3か月前も薬を運ぶ仕事や人道支援の仕事を請け負う下見をしていた」と振り返る。タンカーの警備、日本の救急車を送る医療支援の計画も進めており、人材養成のためにバリ島で訓練させる構想も持っていた。

 交流のあるフリージャーナリストの後藤健二さん(46)によると、湯川さんは、今年4〜5月頃には、シリアのマルアで反体制派の穏健派武装組織「自由シリア軍」に拘束され、スパイ容疑を掛けられていた。現地にいた後藤さんが、仲介して交渉し、解放された。

 千葉県内の高校を卒業した後、結婚した妻を病気で亡くした湯川さんは、ある日、後藤さんに「自分は死んでもいい身だ」と打ち明けたこともある。「ノウハウを得るために現場を見たい」「実績を積みたい」とも話していた。3週間ほど前に一時帰国した後、再びシリアに出発する際、後藤さんが「とにかく生きろよ」と声を掛けると「分かりました」と明るく答えたという。

 一方、昨年12月には元航空幕僚長の田母神俊雄氏が会長を務める保守系団体の会合に出席。田母神氏とツーショット写真を撮り、自らのブログに掲載するなどしていた。

最終更新:8月19日(火)7時4分

スポーツ報知

 

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