福知山豪雨、小中11校で被害 土砂流入、校舎冠水も
大規模な水害に見舞われた京都府福知山市で、小中学校の校舎やグラウンドにも多くの被害が出ている。学校そばの山からグラウンドに土砂が流れ込んだり、冠水したりして全く使えない状態になった。まもなく始まる新学期への影響を心配する声も上がっている。
福知山市教委によると、被害を受けたのは小中学校合わせて11校。3校のグラウンドに土砂が流れ込み、1校は冠水、校舎内の雨漏りも7校あった。
被害が大きいのはグラウンドへの土砂流入だ。遷喬(せんきょう)小は17日午前2時ごろから、グラウンド南側の大師山から大量の土砂が流れ込み、グラウンドの半分が小石や泥で覆われた。月見正代校長は「こんなことは初めて。子どもたちが泥の中に入らないようにしなければならないし、授業に影響が出るかもしれない」と心配する。今後、重機を使って泥の除去や土の入れ替えを検討しているが、市教育総務課は「新学期が始まる9月1日までには作業は到底終わらない」という。
佐賀小では、西側の山から土砂が流れ込み、グラウンドの半分を覆った水も引いていない。中心市街地にある昭和小は一時、グラウンド全体が冠水。すでに水は引いたが、下水が流れ込んだ可能性もあるため消毒が必要で、児童らに立ち入りを禁止している。
被害は学校施設以外でも出た。市内全33校中、25校に給食を提供している市給食センターは近くの弘法川が氾濫、車庫が浸水し配送車全10台が故障した。修理を始めたが、芦田收センター長は「衛生上の問題から代替車の使用は難しい。新学期までに直ればいいが…」と不安を隠さない。
【 2014年08月20日 22時30分 】