多くの人は有効期間が10年のパスポートを取得する方がよさそう。取得費用から1年あたりのコストを考えると10年用パスポートの方が有利だ。有効期間5年のパスポートを取得する方がいい場合はどんな時か。
結論:入出国頻度による
年に1~2回海外旅行に行く程度の一般的な利用方法なら有効期間10年のパスポートがおすすめ。出国や入国を頻繁にする人や結婚などで名前が変わりそうな人は有効期間5年のパスポートがおすすめ。
有効期間5年用と10年用の違い
一般のパスポートには有効期間が10年のもの(赤)と5年のもの(紺)がある。
有効期間以外にも、パスポート取得費用とページ数に相違がある。
10年 | 5年 | |
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表紙の色 | 赤 | 紺 |
手数料 | 16,000円 | 11,000円 |
ページ数 | 44頁 | 28頁 |
パスポートのページを使い果たしても一回だけ増補できる。増補で増えるページは10年用と5年用のどちらでも40ページ。
Q11.何度も旅行したので、入出国のスタンプを押したり、ビザを貼ったりするスペースが残っていません。どうすればいいですか?
A.各都道府県の申請窓口または在外公館で新たにパスポートを申請するか、査証欄のページを増やす(増補)手続きを行うことができます。
査証欄の「増補」は、パスポート1冊につき1回のみ行うことができ(手数料は2,500円)、査証欄が40ぺージ追加されます。
なお、パスポートの実質的な有効期間はそれぞれ半年分少ないと思っておく方がいい。外国人の入国条件に「パスポートの有効期間の残りが6ヶ月以上」としている国が多いからだ。
よって、5年用パスポートは4年半、10年用パスポートは9年半が有効期間ということができる。
入出国を頻繁にするなら5年用
ビザランで同一国に居続けたい
バックパッカーや世界放浪している人たちはいろいろな国を訪れる。たとえばタイが気に入ればタイにずっと居続けたくなる人もいる。
タイの滞在期限前に隣のカンボジア/ラオス/マレーシアのどこかに一度出てまたタイに再入国してタイに滞在し続ける人もいる。これを俗にビザランという。
ビザランで何度も同じ国に居続けようとすると、入国の際のパスポートチェックで理由を尋ねられることがある。観光旅行者なら何度も入出国しないからね。最悪の場合、ドラッグの密入国を疑われることもある。
パスポートチェックで過去にどの程度入国したのかがスタンプやVISAで判明するが、5年用のパスポートであれば最長で4年半前までしか遡れない。10年用であれば最長で9年半前まで遡って確認できる。
以上の理由により、ビザランによって同一国に滞在し続けたいのなら、5年用のパスポートの方が都合がいいといえる。
危険な国に行く
危険な国の入出国スタンプがあると、それだけで入国時に待たされたり、最悪の場合で入国を拒否されることがある。
危険な国のスタンプを消したいのならパスポートをリニューアルするしかない。それなら5年用の方が安いので無駄が少ない。
パスポートにロシアやルーマニア(ルーマニアは密入国者が経由することが多いとされる地域だ)のはんこがあっただけでイスラエルのイミグレで6時間とか待たされたりとか、普通にあるわけですよ。
業務上の入出国が多い
業務上、短期間に複数の国を行ったり来たりするのなら5年用一択。有効期間を満了する前にページを使い果たしてしまうから。
増補しても1年でページがいっぱいになれば新しいパスポートが必要。それなら取得手数料が安い5年用の方がいいとなる。
香港駐在経験者です。
業務は駐在先からの海外営業で、月1~2回は海外出張、さらに週1~2回は中国内地に入ります。
週2回中国内地に行けば、それだけで8個のスタンプ。月にすると32個です!
こういった理由により、5年でも10年でも、寿命は1年前後です。従って、安い5年を使用します。
結婚などで名前が変わりそうなら5年用
結婚で名前が変わってもそのままパスポートを使えるようだが、有事の際に余計なトラブルの元になるかもしれない。名前が変わりそうなら5年用のパスポートの方が無駄が少なくていい。
- 結婚後パスポートを変更しなければならないか? (1/2) - 海外旅行(全般) - 教えて!goo
- 結婚後のパスポートは変更すべきですか? : 旅行・国内外の地域情報 : 発言小町 : 大手小町 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
上述の理由がないなら10年用が経済的
海外旅行にたまに行く程度なら10年用のパスポートの方がいい。毎年2回海外旅行に行ってもページを使い果たすことはない。
まとめ
海外に行く理由によってパスポートの有効期間を10年用にするか5年用にするか選択するとよい。