ネット界隈の有名人を翻弄する"暇な女子大生"へインタビューしちゃいました
2014/08/16
みなさんは"暇な女子大生"を知っていますか? 単に暇を持て余している女子大生はたくさんいらっしゃると思いますが、私が今回お会いしたのは、ウェブ業界での第一人者であるウェブマスター林雄司氏やカリスマブロガーnarumi氏、イケダハヤト氏が揃って絶賛する、知る人ぞ知る、あの"暇な女子大生"ブロガーさんです。彼女がどのぐらい話題になっているかはこちらにまとめられています。
なんで大ブレイク?ブロガー「暇な女子大生」とは何者か
http://matome.naver.jp/odai/2140158483257419101
出典:NAVERまとめ
----ブログはいつから、どのようなきっかけで始めましたか。
現在のタイトルで始めたブログは去年(2013年)の5月24日からで、まだ1年くらいです。
その前は大学の登山サークルに入っていて、日誌のようなブログを書いていたら「面白い」と言っていただけるようになりました。サークルメンバーの親御さんからも「あの人面白いね?」とか、後輩からも「文章で食べたほうがいい」と言われたりしてややその気に。
その後、同人誌を作る小説サークルに入ったのですが、仲間割れしてしまいまして......。
自分の文章を発表する場がなくなってしまったので、ブログでもやるか、と。
そのとき就職活動していたのですが、1社も受からず鬱憤を晴らしたかったこと
、変な場所へ行くのが好きなのに友達がいないから報告できる場所がなかったこともブログを始めたきっかけになりました。友達がいないなら、ネット上でぜんぜん知らない人に発信してみようと思ったんです。
----それにしてもあのタイトルは秀逸ですね。
横文字を使うとしゃらくさいし、オシャレ感を出すのが嫌だったので日本語に。あと『女子大生』って入れたほうが検索で誰か来るだろうなと思っていました。就活ばかりで授業も週1だったから本当に暇で。また、タイトルだけで、どんなブログかわかるほうがいいなとも思いました。「何だこのブログは!読んで時間を無駄にした!」と思われるくらいなら最初から「このブログは誰かの役に立つものではないので覚悟してください」というアピールをしておきたかったんです。タイトルは狙い通りでした。オジサンが来てくれましたね(笑)。
エロい目線で見る人がいてもよかったんです。私もそういう感じで売っている部分もありましたし。お互いに下心があるというか、私も売れたらオイシイし、向こうも女子大生の生活が見られればいいという姿勢だし。その後、大学生や若者もブログを見に来てくれるようになりました。
----これまででよく見られた記事はどのような内容でしたか。
暇だから30代男性を逆ナンしてみた(前編)
http://joshi-daisei.hatenablog.com/entry/2013/12/04/200314
暇だから女子大生2人でバイブバーに行ってみた
http://joshi-daisei.hatenablog.com/entry/2014/02/22/222939
などの記事はアクセスが伸びました。狙い通りというか、こういうものを世間が望んでいたのだろうな......と思っていました。
あと、「誕生日だから元カレに電話をかけてみた」など。
http://joshi-daisei.hatenablog.com/entry/2014/04/22/233050
ある時期、ネット有名人との会合記事を多く書いていましたが、私のファンはそれを別に望んでいないと気づいたんです。世間はもっと「暇な女子大生が予想外の行動をしてみせること」を望んでいるはずだ、と。そこで無理矢理、元カレに電話をして記事を作ってみたのです。どこかに行ったりせずにすぐできるネタは......という不純な動機で作成した記事ですが、予想していたよりもアクセスが伸びたので驚きました。
そんなにみんな興味あるんだ、って(笑)。イベントにも呼んだら面白いと思ったのですがさすがに「オレを色モノ的に扱うな」と言われ、それ以来、音沙汰なしです(苦笑)。
----ブログだけでなくライターさんとしてもご活躍中ですが、反響を得る記事のコツを教えていただけませんか。
私のブログが読まれているのは、ストーリー性があるからだと思います。ひとりの女の子の心の揺れ動きが、(読者の)共感を得ているからでしょう。小説を読んでいるときに感じる「あ、それわかる!」みたいなものを盛り込むようにしています。親近感を持たせる作り方をいつも考えています。 些細な表情の変化を絵に描くとか、文字では書かないけど絵で感情の繊細な動きを表現するとか。小説の書き方と同じようにしています。
記事そのものは取材から1週間寝かせたり、1カ月寝かせたりすることもあります。勢いで行動しても文章にしたときに面白くなければボツにするし、逆に美味しいなと思えたら記事を書きます。
今後はもっと突っ込んだことを書きたいですね。本当にエグいものを。
「男装して18禁コーナーに入ってみる」とか「デスノートを作って公衆の場に置いてみる」などやってみたいネタは色々とあるのですが、なかなか消化できてなくて...。
----反響が多いのはどんな層の読者ですか。
30、40代の男性に向けてブログを書いているつもりなのでやはりその層の反響は多いです。フェミニズム的な記事を書くと40代女性から「もっと言ってくれ」と言われました。「若い子がこういうことを言ってくれるのが嬉しい」って。意外だったのは同じ女子大生からの支持が多いこと。「弟子にして下さい」と言われたこともあります。
----ブログの世界の有名人から刺激を受けたり学んだりすることはありますか。
面白いことを書いてそれを仕事に繋げている人を見ると、「この人達を倒したいな」と思います。(私を)脅威に感じさせたいです。あとはやはり長くやってらっしゃる方が多いので、変化の激しいネット業界で臨機応変に生きていくコツを彼らから読み取ろうとしている最中です。一方で、アメーバブログをやっている芸能人などにはどんどん見て宣伝して欲しいなと思っています。中川翔子さんや真鍋かをりさんとか、影響力がある芸能人に見てもらって宣伝してもらえたらラッキーだなって。
----ブログを書く上で大事にしているのはどんなことでしょう。
処女臭さを出すところです。上から目線で書かないこと。みんなと同じ目線かそれより下から書くことを心掛けています。女子大生ならではの視点や感情の動きを大切にしていきたいです。読者はお客さんだと思っているので、そのお客さんを楽しませることが第一です。
----最後に、情報発信を行いたい方々に対してアドバイスをお願いします。
ブログを始めるまでは家の中で引きこもっていることが多く、何かに挑戦したりする機会は全くありませんでした。しかしブログを書くには勇気を出して行動しないとネタを拾えないので、以前の自分よりもアグレッシブになれました。そういう意味でブログを始める価値は十分にあると思います。オジサンからもモテますし、「ウチで就職しませんか」というオファーが企業側からやってきたり...メリットはたくさんあります(笑)。いつでも始められるしいつでもやめられる。名刺代わりにもなりますから。
インタビューを通じて、企業や個人の情報発信のあり方や読者を意識した記事づくりの本質を、私自身あらためて気づかせていただいたと強く感じました。今回はインタビューだけとなりましたが、今後はこちらのコラムにも"暇な女子大生"さんへ寄稿してもらうよう、これからお願いをしていこうと思います。ぜひお楽しみに。