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東京ビッグサイトが文具まみれになる3日感。
今年も僕らの夏フェスことISOT2014(国際文具・紙製品展)がやってきた。
アジア圏最大の業者向け文房具商談会であるISOTは、国内外メーカーの最新文房具やオフィスサプライがぎっしり集結する、文房具好き大興奮のイベントなのだ。 ここで展示されていた最新の文房具やオフィスサプライがどうすごいのか、どうカッコいいのかを一週間短期連載で説明していきたい。 今から紹介する文房具をもし文具店で見かけたら、ぜひ手にとってもらいたい。かなりイイ感じなので。 まず一日目は、見た目地味で機能もやっぱり地味だけど、でも超スゴいノートなど紙製品を紹介する。 > 個人サイト イロブン Twitter:tech_k 地味に見えてすごいノート今回のISOTで、文具マニアが一様に「うおお」と呻らされたのが、神戸派計画という神戸の印刷屋さんなど紙関係の企業が集まった複合体ブランドによるノートいろいろ。
とにかくノートばかり、ぎちぎち。
中でも、神戸派計画の主体となっている印刷会社が独自に開発したオリジナルの「GRAPHILO」紙を使ったノート群。
とにかく万年筆で書くことに特化した紙で、太字の万年筆でインクだぷだぷに書いても裏抜けが少なく、しかもにじまない。 左下が普通の紙、左上が GRAPHILO。線のにじみにハッキリ差が。
実際に書いてみると、感触がすごくなめらかだけど、行き過ぎるほどヌルヌルした感じもない。
なにより、書いた端からインク跡がくっきりピシッと出る。本当ににじまない。これすごい紙だ。 GRAPHILOのノートやメモパッド、一筆箋など。
普段から万年筆を常用する人なら、これはいちど試してみて欲しい。
誰が書いても「うわっ」て思うはずだ。 これを作った印刷会社の人が「印刷屋なのに紙から開発しちゃったもんで、うちに10tあるんですよねー、この紙」と、どこか遠くを見ながら呟いていたのが印象的だった。 神戸派計画は、他にも白地に白の印刷で罫線を引いた『CIRO』というノートも作っていた。 罫線は無いと書きにくいけど、後から読むときは無くてもいい。むしろ邪魔。というコンセプトなので、白い紙に白い罫線。 ノートとしてページが重なっていると罫線がうっすら見えるが、1ページずつめくりながらだと全く気にならない。 見えるけど見えない、かなり絶妙なラインである。 肉眼では見えたけど、写真には写らなかった白罫線。
あと、用途は良く分からないんだけどなんか面白かったのが、『recto』という方眼ノート。
表紙には商品名とナンバーだけ。
表紙にNo.1からNo.8まで番号が振ってあって、それぞれが1mm単位でサイズが違う方眼になっている。
つまり、No.5なら5mm方眼。No.8なら8mm方眼ということになる。 1mm方眼。ほぼ方眼に見えない。なんかの模様だ。
1mmと比べるとすごくバカみたいに見える8mm方眼。
方眼と言えばだいたい9割ぐらいが5mm方眼で、あとは6mmとか、細かくても3mmがあるぐらい。
1mmとか8mmを誰が求めているのかは全くわからないが、とりあえず作ってみた、という心意気は嫌いじゃない。
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