エボラ出血熱「終息に半年必要」8月16日 4時14分
患者が増え続けているエボラ出血熱について、西アフリカで医療活動を支援している国際的なNGO、「国境なき医師団」の会長は15日、終息までに半年はかかるという見方を示しました。
西アフリカのギニア、リベリア、それにシエラレオネの3か国で医療活動を支援しているNGO、「国境なき医師団インターナショナル」のジョアンヌ・リュー会長は10日間の現地視察を終えて15日、スイスのジュネーブで記者会見しました。
このなかで、リュー会長はすでに1000人以上がエボラ出血熱で死亡している現地の様子について、「病気に対する恐怖が広がりまるで戦地のようだった。人々は感染を恐れて握手をしなくなるなど、病気が人々の社会生活も変えていた」などと説明しました。
そのうえで、「ギニアでは感染が広がってから半年がたち、人々が病気への対処方法を理解しつつあることもあって、状況は改善しているようだ。今、患者の数が急速に増えているリベリアでもあと半年はかかるだろう」と述べ、現在のエボラ出血熱の広がりが終息するには半年はかかるという見方を示しました。
また、リュー会長は「感染の広がりについてコンピューター上で分析するなどの支援も必要ではあるが、それにも増して必要なのは感染者と接触した人たちの追跡などに当たる現場でのスタッフだ」として、感染の拡大を食い止めるために国際社会に対して現場での対応を直接支援する必要性を訴えました。
死者1145人に
WHO=世界保健機関の15日の発表によりますと、エボラウイルスへの感染または感染によるとみられる死者の数は西アフリカのギニア、リベリア、シエラレオネ、それにナイジェリアの4か国で合わせて1145人になりました。
[関連ニュース] 自動検索 |
・ エボラ出血熱の新たな治療センター開設 (8月18日 4時19分) ・ エボラ出血熱 国連が西アフリカに食料援助へ (8月17日 10時44分) ・ エボラ出血熱 ケニア航空が乗り入れ中止 (8月17日 10時44分) ・ エボラ出血熱 3か国がユース五輪辞退 (8月16日 17時33分) ・ エボラ出血熱 WHO「実態はより深刻」 (8月15日 18時02分) |
[関連リンク] |
|