“解放に向け捕虜との交換働きかけも”8月19日 5時08分
内戦が続くシリアでイスラム過激派組織に拘束されたとされる日本人の男性について、この組織と対立する勢力の幹部は、解放に向け捕虜の交換を働きかけて交渉を続けていることを明らかにしました。ただ、男性の安否は依然分かっておらず、日本大使館が確認を急いでいます。
これは、シリア北部のアレッポ郊外で「ユカワ・ハルナ」と名乗る男性がイスラム過激派組織「イスラム国」によって拘束されたとする映像がインターネット上に掲載されたもので、隣国ヨルダンの日本大使館などが確認を急いでいます。
シリアの反政府勢力「イスラム戦線」の幹部が18日、NHKの電話取材に明らかにしたところによりますと、男性は先月28日にトルコから国境を越えてシリアに入り、イスラム戦線の部隊と共に過ごしたあと、数日前に「イスラム国との戦闘を取材したい」と頼んできたため部隊に同行させたということでです。アレッポの北およそ35キロの町マレアの付近での戦闘の際、イスラム国側の攻撃で部隊にけが人が出たため撤収しようとしたところ男性と離れてしまい、男性はイスラム国の戦闘員に拘束されて車で連れ去られたということです。
この幹部は「われわれが捕らえているイスラム国の捕虜との交換の形で男性を解放するよう交渉を行っている」と述べ、解放を働きかけていることを明らかにしましたが、男性の居場所や安否は分からないとしています。
一方、日本大使館によりますと、これまでにイスラム国側からの身代金の要求などはないということです。インターネット上に掲載された映像では、男性が顔から血を流しているようにも見えることから、大使館では、けがをしている可能性もあるとみて、安否の確認を急いでいます。
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