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吉田昌郎氏(夕刊フジ)
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朝日報道に疑問 福島第1事故「吉田調書」 門田氏「慰安婦報道と図式が同じ」- 夕刊フジ(2014年8月18日17時12分)
2011年3月の東京電力福島第1原発事故に関し、政府の事故調査・検証委員会が、事故発生時に所長として対応に当たった吉田昌郎氏(13年7月死去)に聞き取り調査してまとめた「聴取結果書」(吉田調書)を、産経新聞が入手、18日朝刊で報じた。朝日新聞は5月20日朝刊で「所長命令に違反 原発撤退」と報じたが、吉田調書を読む限り、朝日報道の「命令違反」という印象は感じられなかった。
吉田氏への聴取は11年7月から11月にかけ計13回、延べ27時間以上にわたり行われた。調書はA4判で約400ページに及ぶ。当時の菅直人首相について、「あのおっさん」「何だ馬鹿野郎というのが基本的な私のポジション」などと批判する部分も見逃せないが、注目は朝日報道の違和感だ。
朝日はこの調書をもとに、5月20日朝刊で「所長命令に違反 原発撤退」「福島第1 所員の9割」と書き、11年3月15日朝に第1原発にいた所員の9割に当たる約650人が吉田氏の待機命令に違反し、10キロ南の福島第2原発へ撤退していたと指摘している。
だが、調書を読むと、吉田氏は、細野豪志首相補佐官(当時)に事前に電話し、「(事務関係者ら)関係ない人は退避させる必要があると私は考えています。今、そういう準備もしています」と話したことを披露し、「本当は私、2F(福島第2原発)に行けとは言っていないんです。私は福島第1の近辺で線量の低いようなところに一回退避して次の指示を待てと言ったつもりなんですが、2Fに行ってしまったというんでしようがないなと」などと、伝言ゲームによる指示の混乱については証言している。
ただ、吉田氏は「よく考えれば2Fに行った方がはるかに正しい」と部下の判断を認め、別のやり取りでは「2Fまで退避させようとバスを手配させたんです」とも語っている。自身の命令に反して部下が撤退したとの認識は示していない。
朝日報道を受け、米紙ニューヨーク・タイムズ(いずれも電子版)は5月20日、「パニックになった作業員が福島第1原発から逃げ出した」と報じた。韓国紙・国民日報も「現場責任者の命令を破って脱出したという主張が提起されて、日本版の“セウォル号事件”として注目されている」と報じている。
生前の吉田氏らを徹底取材し、『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日』(PHP研究所)を書き上げた、ジャーナリストの門田●(=隆の生の上に一)将氏は、吉田調書を読んで、「(朝日が)事実と異なる報道によって日本人をおとしめるという点において、先に撤回された慰安婦報道と図式がまったく同じではないか」と、産経に寄稿している。
■朝日新聞社広報部のコメント「吉田氏が命じたのは、高線量の場所から一時退避し、すぐに現場に戻れる第1原発構内での待機だったことは、記事で示した通りです。10キロ離れた第2原発への撤退は命令に違反した行為です」
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