9月1日の防災の日は、消火器の点検交換のいいタイミング。改めて手にしてみたら、やっぱり重いなあ……。そんなイメージを変えようと、初田製作所(大阪府枚方市)が樹脂製の消火器をつくった。総務省によると、樹脂でできた消火器は初めて。

 重さは約4キロ。樹脂なので薬剤量は同じでも金属製より1キロ軽くなった。硬い鉄でできていた操作レバーも樹脂にして使いやすさを向上させた。価格は2万1千円(税抜き)で、金属製より6千円ほど高い。

 商品名は「カルミエ」。「軽い」に加えて「見える」ことにこだわったところから取った。金属製の消火器は、中身が見えないのをいいことに、かつて「爆弾」として使われた。1976年の北海道庁爆破事件をはじめ、2008年には、皇居に黒色火薬をつめた消火器が投げ込まれたこともある。「樹脂なら中が見えて安心」と同社。