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Knight of the Sky 円卓の騎士物語 作者:ウルヴァリン

M07:エアストライク

ブリーフィング

全く……今日は本当に忙しい。連合軍地上部隊は順調にヤーハンへの撤退を進めており、現在は殿をしていた連中の撤退がされているが敵も逃がす気はないようだ。
敵は戦車や榴弾砲を中心とした機甲部隊による追い打ちにて攻撃を開始し、殿の海兵隊に被害が拡大している。
テーブル隊は海軍空母‘‘素戔嗚”より発艦し、CASを実行して海兵隊の支援を行え。
2009年8月1日 記録

このところアヴァロンは多忙だった。腕利きのパイロット達を多く所有しているのだから仕方が無いが、テーブル隊は今日だけで既に3回目の出撃となる。

ヤーハンとは海を挟んだ隣国であるコリン民主国にてヤーハンへ撤退する為に集結した地上部隊にルーチェ陸軍が接近していたのだ。味方地上部隊を支援する為にヤーハン海軍所属空母‘‘素戔嗚”より発艦したテーブル隊はヤーハン海軍航空部隊のF-35CJと共に支援へと向かった。

「こちらサウザンドアイ、海軍航空隊各機」
「こちらテーブル隊指揮官ガレスだ。久しぶりじゃねぇか千里眼」
「相変わらず元気そうだなガレス……地上部隊が敵戦車隊及び自走砲部隊により打撃を受けている。海軍航空隊は低高度を維持して敵戦車隊を攻撃せよ」
「了解だ」
「地上部隊指揮官。こちらは空中管制機サウザンドアイ」
<こちらはクレイグ海兵隊コマンドのウィリアム中尉‼︎敵戦車が迫ってるCASはまだか⁉︎>
「こちらタスクフォースアヴァロン所属のテーブル隊だ。ヤーハン海軍航空隊と共に向かっている」
<了解だ‼︎急いでくれ‼︎まるで戦車砲で田植えをしているような猛攻だ‼︎>

海岸沿いの集結地点では既に戦闘が開始され、各所にて爆発が発生している。ガレス達は低空での爆撃を実行するために速度をあげて敵戦車隊を捕捉する。

「よし‼︎突入するぞ‼︎連中に爆弾をたらふくご馳走してやるぞ‼︎」
「了解‼︎」
「ベディヴィア機からライオネル機‼︎地面にキスだけはするなよ‼︎」
「分かってるさ兄弟‼︎そっちこそな‼︎」

高速で接近するテーブル隊に敵も気が付いて対空砲にて撃ちあげてきたがガレス達は僅かにスティックを操作して回避し、やがて投下ポイントに到達した。

「こちらガレス‼︎爆弾投下‼︎」

ガレス機を先頭に残りのストライクキャットも敵戦車隊にMk 83を投下。爆撃を受けたルーチェ陸軍主力戦車であるT-90は炎に包まれて搭載していた砲弾に引火させて爆発していく。

敵のZSU-23-4もストライクキャットを撃墜するために23mm砲弾を撃ち出すが逆にMk83の餌食となっていった。

「今の攻撃でも結構な数を破壊したみたいよ。次はどれにする1番機?」
「後方の2S19ムスタ-Sだ。あんなのに狙われていたら味方もゆっくり出来ないってものだ」
「レーダーにて複数の飛行物体を確認。速度からしてMi-24Dハインドでしょう」
「撃墜数を増やすチャンスだ。そのハインドを落とした奴にはホットラムを進呈してやる」
「よっしゃ‼︎やってやるぜ‼︎」
「あら?ラムは私のものよ‼︎」
「隊長のラム酒は俺がもらうぜ‼︎」

全員がハインドを先に撃墜したらホットラムが隊長より進呈されると聞いてアフターバーナーを吹かして接近していく。
そして全員がハインドにレーザーロックし、一斉にミサイルをハインド目掛けて放った。

6発のミサイルの斉射を受けたハインドは最初のミサイルがコクピット付近に命中し、数発は直後に発生した残骸に命中していって地上にいた敵兵を下敷きにしていった。

「あっちゃ〜……誰のミサイルが命中したのかわからねぇな」
「そりゃ同時に射出すれば分からなくなりますよ」
「仕方ねぇ……とっとと終わらせて帰るぞ。戻ったら俺の奢りで飲むぞ」
「さっすが隊長‼︎」
「だったら早く帰るとしようぜ‼︎朝まで久々に飲みたいからな‼︎」

隊長の奢りと聞いて5機のストライクキャットは敵自走榴弾砲部隊に猛攻を仕掛け、僅か数分にて7両ものムスタと5両ものT-90を撃破した。
それから2回ほど補給を空母‘‘素戔嗚”にて繰り返し、海兵隊の撤退を支援した。

「こちらサウザンドアイ。味方海兵隊の撤退完了を確認した。各機帰還せよ」
「ふぅ〜………やっと終わったぜ」
「さてっ……帰るぞ野郎ども」

テーブル隊も素戔嗚に向かって編隊を組んで帰還するのであった……………。

デブリーフィング

海兵隊は無事に海洋に待機していた揚陸艦に無事に撤退した。なお、戦果きら判断して少なからずルーチェ陸軍に打撃を与えられたと判断した。
上層部はこれを考慮にいれた軍備再編を実施し、来るべき反抗作戦に備えるらしい。
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