M06:撤退路の維持
ブリーフィング
諸君、我々タスクフォース118の初任務が来た。
連合軍は各地で生き残った部隊をまとめ上げる為に戦力をヤーハンに集結させている。撤退は順調に進んでいるが基地ねの脱出に手間取ったB-52ストラトフォートレスより救援要請があった。
メビウス隊は直ちに出撃してB-52を救い出せ。
2009年7月29日 記録
正規軍に迎え入れられたアヴァロン社は強くなった。何せヤーハン空軍のエースであるウォーウルフ隊とクレイグ空軍のメビウス隊を迎え入れられたのだから当然だ。
しかも社長は編入の際に巧く交渉して空軍の高性能機をいくつか入手し、それを実戦配備させてから国連軍の依頼である味方部隊の撤退支援にメビウス隊が出撃。新たな愛機であるクレイグ空軍最強のF/A-22A Block 35ラプターが編隊を組んで飛行していた。
「メビウス1から各機。状況報告」
「こちらメビウス2、スタンバイ」
「メビウス3、異常なし」
「メビウス4、準備完了」
「メビウス1からマーリン。目標エリアに到達。全機以上なしだ」
「確認したメビウス1。大半の部隊は既に撤退を完了しているが国連軍直轄の爆撃機編隊が遅れている。コールサインはギガント」
「了解した。メビウス1からギガントどうぞ」
<やっと来た‼︎こちら国連軍所属のギガント‼︎敵から追撃を受けてる‼︎>
声からして女性だろう。だが敵に追撃されて少し混乱しているようだ。
「落ち着けギガント。高度を下げて振り切られないか?」
<不可能だ‼︎右エンジンを被弾して出力が上がらない‼︎>
「こちら空中管制機マーリン。間も無くで味方がそちらに到着する。可能な限り高度を低くして持ち堪えてくれ」
<やってみる‼︎>
「メビウス1、ギガントのB-52Hは高度6,000ftを飛行しているが、レーダーにてMiG-29SMを確認。数は6機。なお、100km東に民間機がルーチェ空軍に包囲されて救援を打診している」
「了解した。メビウス1から各機。民間機の救援に向かえ。ギガントはこちらで受け持つ」
「了解です大尉」
メビウス2を先頭に残りの2機も機首を東に向けて民間機の救援へ、メビウス1はそのまま直進してB-52の救援に向かった。
やがて高度6,000ftを飛行している味方B-52と追撃をするフルクラムを確認。
敵は嬲り殺しのつもりか機関砲で攻撃を仕掛けていた。
メビウス1はラプターを上昇させ、そのまま捻りこむように一気に急降下。ギガントのコクピットを狙っているフルクラムのコクピットに機関砲を発砲して空中にて爆散させた。
いきなりの攻撃にフルクラムの編隊は混乱しているようであり、編隊が乱れてしまっていた。
だがメビウス1は立て続けに1機のフルクラムの背後を取り、サイドワインダーを発射して落とした。
「こちらタスクフォース118所属のメビウス1だ。ギガントはそのまま飛行を続けて直ちに空域を離脱せよ。敵機はこちらで引き付ける」
<助かるわ‼︎>
味方を瞬く間に落とされた敵機は頭に来たようであり、メビウス1に襲いかかるが機体性能に加えてクレイグ空軍にて最強といわれたメビウス1との実力差は歴然で、冷静に背後を取ったフルクラムにアフターバーナーのノズルを稼働させて素早く背後に回り込み、主翼に機関砲を食らわせた。
「フルクラム3機撃墜。このまま畳み掛ける」
3機目を撃墜したメビウス1は引き続きB-52を狙うフルクラムにレーザー照射して2発目のサイドワインダーを発射。
サイドワインダーはフルクラムの右エンジンに命中して、フルクラムのパイロットがベイルアウトしてから機体が爆散した。
4機目を失って戦意喪失した敵機は逃げるようにミサイルを捨ててアフターバーナーを点火させて逃げ出した。
「メビウス1からマーリン」
「こちらマーリン」
「報告する。ルーチェ空軍のフルクラム6機の内の4機を撃墜。2機が逃走して1機からパイロットの脱出を確認した」
「了解した。メビウス2達も民間機を救出して帰還に向かった。メビウス1は引き続きギガントを護衛して帰還せよ」
<こちらギガント副長のマリア・オークネル中尉。亡くなった機長に代わって礼をいうわ>
メビウス1はB-52の隣を飛行して護衛を行ない、基地へと帰還した……………。
デブリーフィング
よく救い出してくれた。救出したマリア・オークネル中尉とB-52のクルーの健康状態は良好で、上層部の決定で彼女も我がアヴァロンに編入。彼女にはB-1Bランサーの機長が任せられている。
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