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Knight of the Sky 円卓の騎士物語 作者:ウルヴァリン

M05:上陸阻止

ブリーフィング

緊急出撃だ。
お前達も知っているだろうが昨日ルーチェ軍よりヤーハンに降伏勧告が来た。表向きはヤーハン政府から国民を解放させるつもりのようだが、実際は奴等の狙いはヤーハン領海に眠る海底資源だ。
このヤーハンは連合軍にとって最後の砦だ。もし奴等の手に落ちれば我々も唯ではすまないだろうな。

何としてもヤーハンを死守せよ。

2009年7月22日 記録

アーカーシャ山脈突破作戦に失敗した連合軍は各地で敗走を続け、ルーチェ軍に領土を次々と制圧されていった。
そして撤退したラウンズ隊とテーブル隊、国連軍部隊のメビウス隊は途中でKC-130Hにて空中給油を実行し、占領されていないヤーハンへと到着した。

だが到着しても休める状態ではなかった。ルーチェ軍がヤーハンに無条件降伏を勧告。政府はこれを拒否するとルーチェ海軍を差し向けたのだ。
そこでアヴァロン社はヤーハン空軍と共に上陸阻止へと出撃した。

「こちらマーリン。各機へ」
「こちらランスロット。ラウンズ隊準備よし」
「テーブル隊いつでもいける」
「こちらメビウス1。2から4も大丈夫だ」
「第502飛行隊だ。ミサイルをホット状態で移動中」

臨時編成により完成した特別遊撃飛行隊。機種こそはランスロット隊が先の巡行ミサイルにより比較的爆心地に近い場所を飛行していたスーパーホーネットが使用不能となっていたからヤーハン空軍より間借りしたF-15CJイーグルが6機。

ストライクキャット6機を使用するテーブル隊。

空軍仕様の4機のライトニングⅡを使用するメビウス隊に4機のF-2Eバイパーゼロ改を使用する第502飛行隊‘‘ウォーウルフ”という合計16機で編成されている。

「ウォーウルフ1からメビウス1。お前が無事で安心したぞ」
「昔から悪運は強いからな。そう簡単には死なないさ」
「私語は慎め。ルーチェ海軍が強襲揚陸艦よりホバークラフトが発進。海岸に到着する前に撃破し、ルーチェ海軍艦隊に対して攻撃を開始せよ」

マーリンの情報を基に各員がレーダーを確認する。するとアリュートス級強襲揚陸艦よりポモルニク型ホバークラフトが出撃しているのが確認出来た。
更には後方に待機しているであろうアドミラル・クズネツォフ級航空母艦よりSu-33UBフランカーDとMiG-29Kフルクラムが出撃したのを確認した。

「ランスロットから各機へ。敵機の相手は俺達に任せてくれ。テーブル隊、メビウス隊、ウォーウルフ隊は船を沈めてくれ」

無線で指示するとラウンズ隊は編隊より離れて敵戦闘機の迎撃に向かった。

「ガヴェインからランスロット。長距離レーダーにて敵機を捕捉。フランカーが16機にフルクラムが12機だ」
「こっちでも確認した。AIM-120Bを使用する。スラマー発射準備」

ラウンズ隊が横一列に並んで敵艦上戦闘機部隊にレーザーロックし、やがて全てのスラマーが発射体勢完了となる。

「目標ロック‼︎FOX3!!発射‼︎」
「FOX3!!FOX3!!」

6機のイーグルよりAIM-120Bが射出され、敵戦闘機へと向かって行き数秒後には複数の反応が消失したが何発が命中しなかったようだ。

「フランカー4機、フルクラム3機を撃墜。残りは未だに健在している」
「こちらトリスタン。敵はある程度はやるみたいね」
「そうなるな……アフターバーナー点火‼︎ドッグファイトに持ち込んで乱戦にて片付けるぞ‼︎」
『WILCO!!』

ランスロットを先頭にしてガヴェイン達も機体のアフターバーナーを点火させて一気に敵機との距離を縮める。
しかし敵も黙っては近付かせてはくれないようであり、ミサイルアラートが鳴り響くとフレアを射出して敵機が射出したR-73空対空ミサイルのアーチャーを回避。
その攻撃を回避したら再び一気に近付いて機関砲の有効射程内に捉えた。

すれ違い様に新たに3機がランスロット達の機関砲攻撃により撃墜。
そこからドッグファイトが開始される。ランスロットはフランカーの後方につくとレーザーロックしていた。

「ランスロット‼︎FOX2‼︎」

ランスロット機から射出されたサイドワインダーはしっかりとフランカーに命中し、燃料に引火して空中爆発。

「こちらランスロット‼︎スプラッシュワン‼︎」
「ガヴェインからモルドレッド‼︎チェックシックス‼︎後ろにいるぞ‼︎」
「やられるかよ‼︎トリスタン‼︎」
「任せて‼︎トリスタン‼︎FOX2‼︎」
「パーシヴァル‼︎そっちに追い込んだぜ‼︎」
「こんにちは‼︎そしてさよならってな‼︎」
「ガラハッドからマーリン‼︎フルクラムが脱落‼︎いっちょあがり‼︎」

次々と敵機は撃墜されていき、そして最後のフランカーがランスロットにより撃墜された。

「ランスロットからマーリン。敵艦上戦闘機部隊壊滅。これよりガレス達を援護する」
「了解だ。これより対艦戦闘に移行する。マーリンからガレス。派手にやれ」
「了解だ。ガレスから各機。それぞれの判断で好きな奴に一撃加えてやれ」
「ベディヴィア機、カーラ型巡洋艦にロック」
「ルーカン機、ウダロイ級駆逐艦に照準」
「グリフレット機、ポモルニク型ホバークラフトにレーザー照射」
「ユーウェイン機、クレスタII型ミサイル巡洋艦を捕捉」
「ライオネン機、同じくクレスタⅡ級にロックしました」
「こちらメビウス1。ロプチャ級強襲揚陸艦にロック」
「ウォーウルフ1。キーロフ級ミサイル巡洋艦及びスヴェルドロフ級巡洋艦にロック」

全ての機体がJoint Strike Missile (JSM)やAGM-84Lハープーンに敵データリンクを入力していき、全員が発射スイッチを押した。

「ミサイルランチ‼︎ミサイルランチ‼︎」

F/A-14Eより2発、F-2Eより4発のハープーン対艦ミサイル。F-35Cより2発のJSMが射出され、その内の何発かはCIWSにより撃破されてしまったが何隻かは回避や迎撃に対処しきれず船体側面に命中し、船体が大きく傾いていった。

「いいぞ‼︎カーラ級、ウダロイ級、ロプチャ級、クレスタII型等6隻轟沈‼︎残りは引き返して行くぞ‼︎」
「やったぜ‼︎ざまぁみろ‼︎」
「作戦終了だ。帰還せよ」

ルーチェ海軍撃退に成功したランスロット達はヤーハン空軍基地への帰路についた…………。

デブリーフィング

よくやってくれた。一定の損害を受けたルーチェ海軍は撤退した。だが中立国経由でルーチェ政府は我々を国賊として排除の対象にしたと通達してきた。
これで俺達も追われる身になっちまったな。
そこで国連軍の要請で我々は正式に国連軍直属として解体、再編成される運びとなった。
クレイグ空軍のメビウス1率いる第8戦術航空隊‘‘メビウス”及びウォーウルフ1率いるヤーハン空軍第502航空部隊‘‘ウォーウルフ”も我がTF118‘‘アヴァロン”として編入される運びだ。
一応は正規軍扱いだが報酬は今まで通り貰う。当面は作戦の予定はない。新メンバーとの交流会で久々に飲むぞ。拒否はなしだ。
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