ソフトバンクモバイルとSprintが共同開発した初のスマートフォン「AQUOS CRYSTAL」(シャープ製)が、8月29日に日本で発売される。米国での発売日は「近日中と聞いている」(ソフトバンク)とのことで、ほぼ同時期に発売されることが予想される。発表会のタッチ&トライでさっそく触ってきたので、フォトレビューをお届けしよう。
ソフトバンクのシャープ製スマートフォンといえば、3辺狭額縁設計の「EDGEST」スタイルをいち早く取り入れ、2013年12には「AQUOS PHONE Xx 302SH」、2014年5月には「AQUOS PHONE Xx 304SH」を発売した。AQUOS CRYSTALは、従来のEDGESTスタイルをさらに進化させた「フレームレス」構造を採用している。読んで字のごとく、フレーム(額縁)のない構造を示すものだが、厳密にいうと、AQUOS CRYSTALにもフレームは存在する。今回のフレームレス構造では、フレームがないように見せている。
実際にAQUOS CRYSTALの画面を見ると、確かにフレームがないかのように見える。その秘密はエッジカットを施したディスプレイのガラスにある。ガラスをカットすることによって生じる光の反射により、ディスプレイ面の端まで画面の表示が広がっているように見える。この構造を実現するために、シャープは新たに狭額縁液晶パネルを開発している。
ここ最近のシャープスマホの液晶といえば、省電力性能を持つ「IGZO」がおなじみだが、AQUOS CRYSTALや、12月以降に発売予定の「AQUOS CRYSTAL X」が搭載するのはS-CGSilicon液晶。コストを抑えたAQUOS CRYSTALは分かるが、日本でのみ発売するプレミアムモデル「AQUOS CRYSTAL X」にもIGZOを搭載していないことを考えると、フレームレス構造にIGZOを組み合わせるのは、現時点では難しいようだ。
AQUOS CRYSTALを見て気になったのが、302SHや304SHはディスプレイ上部に搭載されていた通話用レシーバーはどこに行ったのか? という点。AQUOS CRYSTALではディスプレイパネルの振動で音声を伝える「ダイレクトウェーブレシーバー」を採用したことで、レシーバー問題を解決している。このダイレクトウェーブレシーバーには、耳を当てる位置を気にする必要がなく、耳を覆うように当てることで周囲の雑音をカットできる、といったメリットもある。
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