「細腕剛腕社長が斬る M&A誤算の研究」

アメリカ留学で身についたのは、理不尽に耐える精神力だった

たかがMBA、されどMBA

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2014年8月18日(月)

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 先日、筆者が卒業した米ペンシルバニア大学ウォートンスクールの同期会がありました。

 集合したのは、12人。同期には、M&A(合併買収)業界にいる人が数人、事業会社としてM&Aを采配している人も数人。MBA(経営学修士)とM&Aは、とても近い位置づけにあります。ということで、今日は、MBAの話です。

 私たちがウォートンに入学したのは、1990年。世の中が狂喜乱舞して、浮かれていたバブル時代です。

 この頃、ウォートンへは、毎年、30人以上の日本人が留学していました。最近は、日本人MBA留学生が激減しており、その中でもまだ比較的多いとされているウォートンでさえ、毎年10人いないことがあるそうです。

 当時は、「MBAを取得して、より高いキャリアを目指して、アメリカに旅立つぞ!」という気概で…と言いたいところですが、実際には、私たちには、そんな野望も貪欲さもなくて、日本企業の羽振りが良かったので、その恩恵に与って、企業派遣で留学させてもらっただけでした。

留学準備のために朝4時起き

 私の場合は、まずはウォートンに合格してから、会社に行っていいか?と直談判したところ、留学を認めてもらえただけでなく、運良く費用まで出してもらえたので、留学できたというわけです。留学準備中の数カ月間は、朝4時起きで受験勉強していましたが、今思うと、あれができたのは若かったからでしょう。

 そのウォートンスクール、ちょっと宣伝しますと、米国東部のフィラデルフィアという街にあるアイビーリーグのビジネススクールです。ニューヨークとワシントンDC間にある街で、アメリカ建国時の独立記念館やリバティベルがある古都の観光地でもあります。

 ウォートンは金融に強く、卒業生の多くは、投資銀行や投資ファンド、コンサルティング会社等に就職していくので、モノ作り日本企業の感覚からすると、金の匂いがプンプンする脂ぎった人たちに見えるかもしれません。でも、実際は、金融業界だからこそ、一匹狼でやっていけるわけではなく、実態はサラリーマンです。

 私も一応、MBAだということなので、若い方から「ビジネススクールって、行く価値がありますか?」と聞かれます。私は行って良かったと思いますし、若い方も行く機会があれば行ったらいいと思います。

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