シリア邦人拘束:アレッポ 政権と反体制派争う激戦地

毎日新聞 2014年08月18日 11時37分(最終更新 08月18日 13時16分)

シリア政府軍の爆撃により炎上したと見られる市街地に立つ男性=シリア北部アレッポで13日、ロイター
シリア政府軍の爆撃により炎上したと見られる市街地に立つ男性=シリア北部アレッポで13日、ロイター
シリア北部アレッポ
シリア北部アレッポ

 【カイロ秋山信一】イスラム過激派組織「イスラム国」に拘束されたとみられる湯川さんは、内戦下のシリア北部アレッポで反体制派武装組織と行動を共にしていたとみられる。アレッポはシリア第2の都市で、アサド政権と反体制派が争う最大の激戦地だ。最近ではイスラム国も勢力を伸ばし、三つどもえの戦いになりつつある。

 アレッポは交通の要衝で、古代から商業地として栄えた。2011年に内戦が始まると、アサド政権の支配が及んでいないトルコ国境から反体制派が進出、政権側と街を二分する戦いを続けてきた。アサド政権は13年冬ごろから反体制派支配地域に対して空爆を強化。命中率が低く、標的以外にも被害を及ぼす「たる爆弾」が多用され、連日のように市民の犠牲者が出ている。

 さらに東部で勢力を伸ばすイスラム国もアレッポ方面への進攻を開始し、アサド政権、反体制派と三すくみの構図となっている。

 戦闘員やジャーナリストとして外国人が入国するケースも多いが、アサド政権は反体制派の手引きで入国した場合には「テロリスト」とみなしており、攻撃対象となる恐れが大きい。イスラム国などの武装組織が身代金目的で外国人を拉致するケースもある。12年には日本人女性ジャーナリストの山本美香さんも、同市で銃撃に巻き込まれて死亡した。

 外務省は「戦闘に巻き込まれる恐れが高く、安全を確保することが非常に困難」として、同省が出す危険情報の中で最も強い「退避勧告」を出していた。

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