韓国:産経支局長、ソウル地検に出頭
毎日新聞 2014年08月18日 11時10分(最終更新 08月18日 11時34分)
【ソウル澤田克己】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領に対する名誉毀損の疑いで告発された産経新聞の加藤達也ソウル支局長(48)は18日、ソウル中央地検に出頭した。地検は、記事作成の経緯などを加藤支局長から聞いて今後の措置を決める。
産経新聞(電子版)は3日、4月の客船セウォル号沈没事故当日の朴大統領の動静に疑問を投げかける記事を掲載。その中で、「証券街の関係筋」の話として、朴大統領の男性関係に触れた。新聞紙面にも同じ趣旨の記事が出ているが、男性関係には言及していない。
韓国の法律では、第三者が名誉毀損罪の告発を行うことができる。電子版の記事を問題視した保守系の市民団体が、記事の筆者である加藤支局長を告発した。地検は、加藤支局長に出頭を求めるとともに、出国禁止措置を取った。
一方、青瓦台(大統領府)の尹斗鉉(ユン・ドゥヒョン)広報首席秘書官は7日、「民事・刑事上の責任を最後まで問う」と表明した。報道の自由に対する圧力になる発言であり、韓国駐在の外国メディアで作るソウル外信記者クラブは14日に緊急理事会を開き、「高い関心」を持って事態の推移を注視することを決めた。