金沢市長:辞職願提出 場外車券場巡り業者に便宜で引責
毎日新聞 2014年08月18日 10時21分(最終更新 08月18日 13時54分)
金沢市の山野之義(ゆきよし)市長(52)は18日、田中展郎市議会議長に辞職願を提出した。市内に計画された競輪の場外車券場を巡って特定の業者に便宜を図ろうとした問題の責任を取るとし、同日の記者会見で「道義的責任を強く感じた。市民や議会に心配をかけ、おわびしたい。重大な政治的責任を取らないといけないと思った」と述べた。
山野氏は12月9日に任期満了を迎える市長選に再選を目指して立候補を表明していた。ただ、市長辞職に伴う出直し選については会見で「考えが及ばない」として不出馬への明言を避けた。市議会は18日午後、緊急議会を開き、山野氏の辞職を認める方針。公職選挙法の規定で、市長選は議長が市選管に通知してから50日以内に行われる。
山野氏本人の説明によると、前回市長選(2010年11月)直前の10年10月、車券場を計画するビル管理会社と、設置に同意する趣旨の念書を取り交わし、初当選後、同意文書に署名・押印して渡した。ビル管理会社から同意文書の提出を受けた経済産業省は、公印が押されていないことなどから「地元の合意を得たとは言えない」として12年5月に不許可を通知。計画は頓挫した状態になっている。山野氏は選挙でビル管理会社から支援を受けていた。
市議会の主要会派が一連の対応を問題視し、18日までに出処進退を明らかにするよう山野氏に求めていた。
山野氏は元ソフトバンク社員で、1995年に金沢市議初当選。4期目途中の2010年の前回選に無所属で出馬し、6選を目指した現職を破って初当選した。
次期市長選に出馬表明していたのは山野氏だけだった。自民党の下沢佳充県議が出馬を検討しており、共産などでつくる市民団体も独自候補の擁立を探っている。【大原一城、中津川甫】