アレ待チろまん

日常会話のネタになるような科学記事をメインに書いているブログ。

夏コミに科学の同人誌を買いに行ってきた

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夏のコミックマーケット、略して夏コミ。なんでも3日間で50万人以上が来場するらしく、インターネットを眺めていても、毎年とても盛り上がっているのが伝わってきます。

夏コミで知り合いが化学本を売るというので、勇気を出して人生初めて参加してきました。以下、そのレポートになります。


評論スペースは比較的空いている

コミックマーケットと言う名前なので、アニメや漫画の同人誌だけが販売されてるイメージが有ったのですが、実は技術・電気・料理・日常など様々なジャンルの同人サークルが有ります。

アニメや漫画など、超人気ジャンルの同人誌を買うために始発で会場入りすると言う話をよく聞きます。しかし科学系同人誌などの評論スペースはそこまで多くの人が集めるわけではなく、入場規制が解除されたあとでも本が残っているそうです。


このアドバイスに習い、正午に国際展示場駅に行きました。ちらほら帰る人ともすれ違いましたが、駅構内、また国際展示場の中はメチャクチャ混んでいました。写真のような感じです。

会場は大変広く初心者には難解でした。ですので、事前に会場図を眺め、サークルの場所を調べておくことは必須だと思います。案内人がいたのでなんとか成りましたが一人じゃ目当てのサークルに辿り着くことは出来なかったでしょう。

評論スペースは比較的空いてると聞いていましたが、想像を遥かに超える人がいました。分子生物学会のポスタースペースの3倍程度の人口密度はあったと言えば伝わるでしょうか。そんな感じです。


ガチ化学レビュー同人誌

夏コミの一番の目当ては輝く分子。東西の博士課程大学院生を中心とした、化学系同人サークルです。新刊のコンテンツは「有機合成におけるエコノミー」「フッ素の特異性と生理活性のあれこれ」「化学物質の体内への侵入とその挙動」などと非常に専門性が高い内容になっています。

前回は100部の同人誌が昼過ぎに即完売、今回は200部刷ったとのことですが、僕が着いた1時頃には残り5部を切っていました。漫画やアニメの同人誌を買ったついでに化学本を購入する層が結構いるのでしょうか?ビックリです。


がんばるポスドクを応援する同人誌

次の目当ては月刊ポスドク。その名の通りポストドクター達によって書かれています。
表紙はゆるふわですが、コンテンツは「気をつけたい国際学会・留学落とし穴」「結婚・出産ラッシュ!こうしてワタシはのりきった」など、ポスドクじゃなくても読みたくなるコンテンツ満載!!

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本の内容とは関係ありませんが、購入するとポスドクトートバックが付いてきて、購入した同人誌を入れるのに大変役立ちました。
こちらもtwitterでRTされてきて存在を知りました。当日初めて知ったのですが、僕のリアル知り合いも記事を書いていたらしい・・・あれっ。


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会場を見て回るうちに目に止まったのは、京都大学の博士課程大学院生を中心とした同人サークルChemical Walker
特集はSTAP細胞。STAP細胞は本当に有るのか、また作成方法について検証してあり、結構読み応えがあります。イチオシのコンテンツは実験機器の擬人化「化娘コーナー」。NMRたん、SEMたん、IRたんなど色々な機械が擬人化されてますが解説はガチでした。

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最後に少しだけ「博士的知識をひけらかしてみた」というコーナーが有りましたが、こっちは輝く分子バリにガチ研究解説です。個人的にはこっちの方向のコンテンツの充実も望みます。


終わりに

3日めにフラッと見まわっただけですが、例えば発酵、菌類、狩猟など、色々な科学系同人誌を目にしました。事前にカタログを眺めてればもっと多くの科学系同人誌を見つけることができたかもしれません。

ネットで告知していないサークルも多いようなので、行くことで初めて出会える科学系同人誌もありそうですね。興味を持った人は、入場規制が解除された昼頃に勇気を出して飛び込んでみては?

新版 アリエナイ理科―オトナのための最も刺激的な理科の教科書 (三才ムック VOL. 483)

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科学系同人誌を読んで、ちょっと僕も出してみたくなったことは内緒です。

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