第2日、17番でバーディーパットを沈め笑顔を見せる金田久美子=長野・軽井沢72G北Cで(武藤健一撮影)
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◇NEC軽井沢72<第2日>
▽16日、長野県北佐久郡軽井沢町・軽井沢72G北C(6555ヤード、パー72)▽曇り時々雨、気温23・4度、風速1・1メートル▽賞金総額7000万円、優勝1260万円▽107選手(うちアマ3人)▽観衆4100人
今季前半は不調に悩んだ金田久美子(25)=スタンレー電気=が3番(パー3)のホールインワンなどでベストスコア66をマーク。前日の17位から一気に首位と2打差の通算9アンダー、2位に上がった。2日前の14日に誕生日を迎えたばかりの“キンクミ”が昨年6月以来の最終日最終組で、逆転Vを狙う。イ・ボミ(韓国)が11アンダーで首位に立った。
「メッチャいいショット」が183ヤード先のカップに吸い込まれたのは、3番パー3。金田が2010年5月の中京テレビ・ブリヂストンレディス2日目に記録して以来、ツアー2度目のホールインワンだ。
「5番アイアンで、本当にナイスショットしないと届かない距離。とにかくボールだけ見て、逃げる気持ちをなくして、ちゃんとつかまえて打ちました」。25歳3日目の、キンクミの復活ののろしだった。
今季は開幕戦を12位で滑り出したものの、その後は大苦戦。前週までの20試合で予選落ち9回、賞金ランクは63位。715万4000円しか稼げていない。小技のバリエーションを増やそうと開幕直前まで試行錯誤していたら、普通のアプローチがおかしくなったという。アドレスの体重配分まで分からなくなった。
天才ゴルフ少女と呼ばれたジュニア時代から体に染み込ませてきた、本来のアプローチを思い出すまで約4カ月。「1カ月前ぐらいからようやく元に戻った。今はショットもパッティングもいい感じになった」。この日もラウンド終盤、15番から3連続バーディーの後、最終18番でグリーン左ラフからのアプローチをきっちり70センチに寄せてパーセーブした。
「プロになって、あっという間に5年半。中学生のころは、25歳ではゴルフをやめて結婚してると思ってた。描いてた人生と全然違うけれど、今は30歳になってもゴルフやりたいと思ってる。悔しくて好きになっちゃったのかな、ゴルフ」
ひとつ大人になって、3年4カ月ぶりのツアー2勝目をつかむ。 (月橋文美)
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