第2ラウンド、通算8アンダーで7位に浮上した石川遼=セッジフィールドCCで(共同)
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◇ウィンダム選手権<第2日>
▽2013〜14年レギュラーシーズン最終戦▽15日、米ノースカロライナ州グリーンズボロ、セッジフィールドCC(7127ヤード、パー70)▽晴れ、気温30度、弱風▽賞金530万ドル、優勝95万4000ドル▽155選手
【グリーンズボロ(米ノースカロライナ州)テッド・ムース】73位から出た石川遼(22)=カシオ=が9バーディー、1ボギーで米ツアー自己最少の62をマーク。通算8アンダーで首位と2打差の7位に急浮上した。松山英樹(22)=レクサス=は70と伸ばせず、通算1アンダーで予選通過に1打及ばなかった。今田竜二(37)も通算4オーバーで予選落ち。ヒース・スローカムとスコット・ラングリー(ともに米国)が通算10アンダーで首位に並んだ。
石川が大爆発した。イーブンで終えた前日のプレー後「後半はよかった。2日目から楽しみ」と話していたが、その手応えは本物だった。1番こそボギーにしたが、その後は9バーディー。特に後半は6つも伸ばし、「バーディーが来すぎて、自分がいくつで回っているか分からなかった。上がってちゃんとスコアを数えてって感じ」と笑いが止まらなかった。
今週は「とにかく攻める」と腹をくくっている。左右OBのホールが多いが、前日に続いて13ホールでドライバーを握った。そこに、寄せとパットがかみ合った。4番で156ヤードをPWで4メートルにつけたのが快進撃の始まり。5番はグリーン奥から1・2メートルに寄せた。9番ではドライバーショットを右ラフに入れたが、この当たりの感触がとてもよく、本人は「後半の好スコアのきっかけになった」という。
加速した勢いは止まらない。10番の第1打は306ヤードかっ飛ばした。その後はラフに入れても1メートル以内にぴたぴたっと寄り、「前日と何が違うのか分からないが、自分でも驚き」という62。気が付いたら、首位まで2打差に迫っていた。
実はスタート前、「今週も予選落ちかな」と思っていた。7月に日本で1勝したが、米ツアーでは3戦連続予選落ちしていた。日本でこなした打ち込み合宿の成果も、なかなか出ない。だが、自分で決めたテーマをやり抜く信念が、好スコアにつながった。
「残り2日も、やるべきことは変わらない。緊張の中でプレーできるのが楽しみ。楽しみすぎて、どんな感覚だったかなって。久しぶりなんで」。ライバル松山が予選落ちした大会で、存在感を放つ。
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