偽“マルサ”の男逮捕 国税庁職員かたりマッサージ店に「ガサに入ります」
2014年8月18日6時0分 スポーツ報知
国税庁職員になりすまし、うその家宅捜索でキャッシュカードをだまし取ろうとしたとして、警視庁池袋署は17日までに、有印公文書偽造・同行使と詐欺未遂の疑いで住所不定の自称コンサルタント・当金(とうがね)勝容疑者(51)を現行犯逮捕した。
逮捕容疑は15日、東京都豊島区東池袋1丁目のマッサージ店で、偽造した国税調査官の身分証と捜索差し押さえ許可状を提示して「所得税法違反容疑で調べる」とうそを告げ、店内を物色して店長の男性(29)の財布からキャッシュカード1枚をだまし取ろうとした疑い。
池袋署によると、当金容疑者は「国税庁です。ガサ(捜索)に入ります」などと言い、店内に入り込んだ。偽造した捜索差し押さえ許可状の罪名には「所得税法違反」と書かれ、東京地方裁判所の判もあった。顔写真入りの身分証明書2つと黒革の手帳も所持しており、インターネットで調べて偽造したという。
当金容疑者は「生活費が欲しかった。今年に入って30件くらいやった。外国人が経営する店を狙った」と容疑を認めている。不審に思った店長から連絡を受けた知人が通報。駆け付けた警察官が当金容疑者を問い詰め発覚した。
国税庁の地方組織で国税局査察部や査察官は、通称「マルサ」と呼ばれるが、当金容疑者が偽造したとされる書類では「調査第2部」所属としていた。