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【プロ野球】

西武・森が3戦連発弾 中日・江島以来高卒新人46年ぶり

2014年8月17日 紙面から

西武−日本ハム 10回裏、代打で同点ソロを放ち、森本稀哲に抱き抱えられる森友哉=西武ドームで(佐々木彰尚撮影)

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◇西武8−8日本ハム

 両軍とも譲らず、パ歴代2位の5時間48分を戦って引き分けた。西武は7−8の延長10回に代打・森の3試合連発となるソロで同点としたが、12回の好機を生かせず。日本ハムは最大5点差を追い付くも、11回の1死満塁で攻めきれなかった。

    ◇

 球史に残る放物線に西武ドームがまた揺れた。松井も、清原もできなかった高卒ルーキーの3試合連続本塁打だ。しかも逆方向の左翼席、引っ張った右翼席に続き、今度は中堅のバックスクリーンへ。7−8と勝ち越された延長10回、代打で登場し、3夜連続、3方向へのアーチで淡々とホームに向かう森を、観客だけでなく三塁側の西武ベンチも大騒ぎで迎えた。

 「真っすぐだけに合わせて思い切りいった。3本目が出るとは…。(3方向へのスタンドインは)コースに逆らわず、打ち分けられている結果なのでうれしい」

 笑顔で汗を拭った19歳はこの日、捕手としての実戦経験を積むため、東北学院大との2軍の練習試合に出場した西武第二球場からナイターに駆けつけた。代打で待機し、日本ハムの増井が投じた高めの151キロをはじき返した。これまでと同じ思い切りのよさとスイングスピードで仕留めた。

 どんな場面でも自己を見失わず、自分の打撃を貫く身長170センチのルーキーに、田辺監督代行は「末恐ろしいというか…。3本とも打ち分け、すごいとしか言いようがない」と苦笑いを浮かべたほどだ。17日に先発する日本ハムの大谷には大阪桐蔭高時代に安打を浴びせており「高校時代とは違うが(森の起用を)考えたい」と続けた。

 バット、さらに代打後は捕手でチームの引き分けに貢献。ただ「好きに打て」と送り出された延長12回無死一、二塁のサヨナラ機に二ゴロに倒れた打撃を反省した。「一時的で終わらないようにしないと。打った後の打席を大切に、満足せずにやっていきたい」。森は口元を引き締めた。 (手島基)

◆46年ぶりの快挙

 西武の森が延長10回に代打で同点本塁打を放った。ドラフト制後の高卒新人の3試合連続本塁打は、清原和博、松井秀喜も新人時代は2試合連発が最高。中日の江島巧が1968年6月4日からの広島3連戦(中日)で記録して以来、46年ぶりの快挙となった。江島は京都・平安高(現龍谷大平安高)からドラフト2位で入団。1年目には5本塁打、2年目には13本塁打を記録したが、73年にロッテに移籍し83年に引退。通算本塁打は56本だった。

 

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