長野、特大9号!苦手右腕から「良かったです」
2014年8月17日6時4分 スポーツ報知
◆広島12―2巨人(16日・マツダスタジアム)
左翼のロサリオは一歩も動けなかった。それほど長野の打球は完ぺきだった。1点を追う3回1死、1ボールから大瀬良の甘く入ったスライダーをフルスイングした。「ストライクゾーンにきたボールは振っていこうと思っていました」。一時は同点となる特大の9号ソロを放った。
相性のいい球場で、相性の悪い相手を攻略した。以前からマツダスタジアムは「打席でボールが見やすい。屋外球場の開放感も好きです」と得意にしてきた。今季もこの試合まで21打数8安打、打率3割8分1厘と好成績。対照的に大瀬良はここまで10打数1安打と苦手にしてきたが、甘い球を逃さずに初アーチを放った。「全く打てていない相手だったので良かったです」と手応えをつかんだ。
10日の中日戦(東京D)で遊ゴロを放った際に腰に違和感を覚えた。その後も試合に出続けているが、シートノックを回避したり、フリー打撃の時間を通常の半分にしたりと、日々の状態で調整している。それでも「痛いのかゆいの、言ってられませんから」と弱音は吐かない。「今年はチームに迷惑をかけている。これから優勝がかかってきてピリピリする試合が増えるので、貢献できるようにしたい」と闘志を内に秘めている。
チームが敗れたため、試合後は厳しい表情でバスに乗り込んだ。攻撃的なリードオフマンが、勝負の夏にさらに調子を上げていく。(井上 信太郎)