【モスクワ=共同】ウクライナ政府は16日深夜、ロシアがウクライナ東部ルガンスクに向け280台のトラックに搭載して送った人道支援物資を受け入れると発表した。赤十字国際委員会(ICRC)の管理下で届けられる。ロシアの荷物に疑義を持つウクライナ当局は、15日ごろから物資を検査していた。
東部では依然ウクライナ軍と親ロシア派武装集団の戦闘が継続。タス通信は17日、ルガンスク州で軍の戦闘機ミグ29が親ロ派に撃墜されたと伝えた。パイロットは脱出し、救出されたという。物資輸送経路の安全確保も課題だ。
タス通信によると、トラックのうち16台が17日午前、ウクライナ側に接近を始めた。しかし、すぐに国境を越える状況ではないという。国境通過手続きなどで最終調整が続いているとみられる。
ウクライナのポロシェンコ大統領は16日のバイデン米副大統領との電話協議で、ロシアから武器が東部に不法に流入し、対立を助長していると批判した。
ウクライナ政府によると、物資は水や食料、医薬品、発電機、寝袋の12品目で、総量約1850トン。ロシアメディアによると、ルガンスクでは3週間近く水道や電気がなく、食料も不足している。
バイデン、ポロシェンコ、ルガンスク、タス通信