塚本和人
2014年8月16日12時26分
石を階段状に積み上げた、国内では類例のない大型方墳とわかった奈良県明日香村の都塚(みやこづか)古墳(6世紀後半ごろ)で16日、現地説明会があった。“奈良のピラミッド”を一目見ようと、午前中だけで2千人以上の古代史ファンらが列を作った。午前10時の開始は約45分前倒しされた。
村教委と関西大の調査で、川原石を計5段以上(高さ4・5メートル以上)、階段状に積み上げた墳丘とみられることや、東西約41メートル、南北約42メートルの方墳であることがわかった。中国東北部から朝鮮半島北部を支配した高句麗(こうくり)の古墳と類似した特異な形態や規模の大きさなどから、大きな権勢を誇った大豪族・蘇我(そが)氏の礎を築いた稲目(いなめ、?~570)の墓との説が出ている。
見学者らは、村教委の西光(さいこう)慎治調整員の説明を聞きながら、白いテントで覆われた階段状の遺構や横穴式石室を熱心に見た。午前6時40分に一番乗りした大阪府東大阪市の会社員、伊藤邦彦さん(59)は「階段状の古墳に感動した。(稲目の息子の)蘇我馬子(うまこ)の墓とされる石舞台古墳を見下ろす場所にあり、稲目の墓だとしたらすごい」と話した。
おすすめコンテンツ
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
PR比べてお得!