中日−ヤクルト 8回表2死一塁、バレンティン(右)が左越え2ランを放つ=ナゴヤドームで(中西祥子撮影)
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◇ヤクルト6−2中日
ヤクルトは投打がかみ合い、快勝。3回に山田の適時打などで2点を先制。4回に飯原が2点二塁打、8回にバレンティンが25号2ランを放ち、効果的に得点を重ねた。石川が6イニング2失点で9勝目。中日は2連敗で借金3となった。
文句なしの大アーチが左翼席に飛び込んだ。8回2死一塁、ヤクルト・バレンティンがダメ押し25号2ランで、勝利を確実にした。4回には右翼線二塁打で出て3点目のホームを踏み、6回には遊撃強襲内野安打も放って、8月に入って3度目の猛打賞。「キモチイイ。(好調の理由は)正直分からないけど、タイミングがコンディションと合ってきたのかな。まだ自分のスイングに納得できてないけど、近づいてきてる感じはある」とゴキゲンだ。
『8月男』の季節がやってきた。左アキレスけん痛のため、6月半ばから1カ月戦線離脱していたこともあるが、6、7月の2カ月は打率2割6厘、2本塁打と低迷していた。だが、8月に入ってからは、12試合で打率4割7分7厘、5本塁打と急上昇。昨年も月間打率4割6分、プロ野球新記録の18本塁打を放っている大好きな月。日本の夏の蒸し暑さも「(カリブ海の故郷)キュラソー島と似てるから慣れてるよ」と、むしろ体が動きやすいようだ。
同僚の山田が22本塁打と迫ってきていることについては「アイツはナイスガイなチームメートだから、ダイジョブダイジョブ」とライバル心を否定(?)したが、「口ではおどけるけど、内心は絶対日本人選手には負けたくないと思っているはず」と小川監督。刺激になっているはずだ。
ホームランダービーのトップを独走していた広島・エルドレッドが、7月26日の33号を最後に極度の不振に陥って2軍落ち。「球宴でも一緒に戦った友達だから喜べないよ」とバレンティンは言うが、8本差となって4年連続本塁打王も射程圏内に入った。「まずはあと3本に迫った来日通算150本塁打を目指すよ」。じわりと追い上げ態勢に入った。 (竹村和佳子)
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